04 NETWORK

社会との連携

中央大学では、2013年、社会との連携を強化する出発の年と位置づけ、多くの社会連携を始めています。研究・教育・学生支援の充実と相俟って、多様な社会貢献と社会連携を推進致します。
現在、中央大学が行っている社会連携の取り組みについてご紹介します。

知の回廊

大学の「知」を、メディアで発信

教養番組「知の回廊」は、大学の持つ「知の資源」である教育・研究内容を、視覚的にわかりやすく見せ、多くの方々に大学を少しでも理解いただき、大学教員がどんなことに興味を持ち、研究をしているのかを知っていただきたいという想いから、大学の社会貢献活動のひとつとして生まれた番組です。地元のJCNテレメディア八王子(CATV)と協力しながら、毎年番組を制作・放送しており、現在約100本のコンテンツを持ち、中にはグローバル社会をテーマにした内容の番組も多数あります。
番組名となった「知の回廊」は、前総合政策学部長 河野光雄教授の命名であり、「知の回廊」には、大学発の「知識」が多くの人々を通して、再び「知恵」となって戻ってきてほしいとの願いが込められています。

知の回廊(英語版)
CORRIDOR OF KNOWLEDGE CHUO UNIVERSITY

第99回
2014年度
都市成長戦略の再検討
~八王子市まちづくり座談会~
斯波照雄 商学部教授

 『都市』とは、商業や工業に携わる人々の居住地です。現在のヨーロッパ都市の多くは、ローマ人集落に端を発しています。それが商工業の発展とともに都市へと成長し、周辺の農村と相互に作用しながら歴史的な変遷を続け、現在に至ります。
 現在の日本の都市に目を向けると、多くの地域で商業の停滞の深刻化や、少子高齢化による人口減少、観光不況、自治体の財政難などを背景に、まちづくりの活性化が求められています。
 中央大学のある八王子市は、多摩地区の中心都市として、21の大学を抱える国内有数の学園都市であり、高尾山に代表されるように、観光地としても全国的に有名です。さらに、2015年4月に中核市へと移行することになり、福祉や都市計画など事務権限の一部が東京都に移され、事務の効率化や独自のルールづくりが可能となります。国内の少子高齢化が進むなか、八王子市はどのようにして、個性ある魅力的なまちづくりを目指して行くべきでしょうか?
 今回は、都市史・商業史から、まちづくりの在り方を研究されている商学部の斯波照雄教授と、八王子市の石森孝志市長、そして八王子市の成長戦略を担う有識者の皆さんと座談会を行い、これからの八王子市のまちの発展について語り合います。
研究者プロフィール
「Chuo Online」(オピニオン)
「Chuo Online」(Opinion)
第95回
2013年度
日本ワインの未来 原田喜美枝 商学部教授

 いま、日本のワイン産業の躍進が始まっています。
 食文化の多様化とグローバル化が進み、いまでは誰もが手軽に、美味しいワインを楽しむことが出来るようになりましたが、かつては、ワインといえば、輸入ワインが主流でした。
 醸造に適したブドウの生産量が少なく、国内でワインを量産するためには、輸入原料に頼らざるを得なかったのです。
 しかし近年、国内のワイナリーで、良質なブドウとワインづくりに取り組む、人々の弛まない努力と、自治体などの支援によって、国産ブドウを100%原料とする、高品質なワインが増えてきています。
 大手メーカーも地域に根差した取り組みを始め、現在、このような良質なワインは、『国産ワイン』とは呼ばれず、『日本ワイン』と呼ばれて、世界的にも高い評価を受けるようになりました。
 国内のワイン消費量は年々増えていますが、日本ワインの品質向上と、さらなる発展のためには、国内のワイン市場の現状を見つめ直し、国や業界全体が、世界に通用する、良質なワインづくりを目指して行かなければなりません。
 今回は、日本におけるワイン産業の現状と、日本ワインの未来を見つめます。
研究者プロフィール
「Chuo Online」(オピニオン)
「Chuo Online」(Opinion)
第94回
2013年度
あなたが求める働き方は? 阿部正浩 経済学部教授

 皆さんの理想の働き方とは、どのようなものでしょうか?
 1990年代後半から、私たちの働き方は、多様なものへと変化してきました。安定した仕事に就く若者の割合が低下し、現在、大学卒業をしても4人一人は正社員として雇われてはおらず、安定的な雇用機会が少なくなっているというのが現状です。
 その一方で、非正規雇用者の割合が増えており、さまざまな問題点を抱えています。正規雇用者との賃金格差。不安定な雇用形態。能力開発の機会に乏しいなど、安価な労働力として企業に利用されているといった声も多く、2008年のリーマンショック以後、いわゆる「派遣切り」と呼ばれた、派遣社員への待遇が社会問題となり、法改正が行われたことは、記憶に新しいところです。
 そして2013年、再び、労働者派遣法の見直しが議論されています。正規雇用者が減少し、非正規雇用者が増えてゆく現在の社会で、私たちはどうすれば、幸せな働き方ができるのでしょうか? 今回は、日本の労働問題に迫ります。
研究者プロフィール
「Chuo Online」(オピニオン)
「Chuo Online」(Opinion)
第93回
2013年度
バイオインフォマティクスによる
新薬の発見
田口善弘 理工学部教授(監修)、岩舘満雄 理工学部准教授(協力者)、梅山秀明 北里大学薬学部教授(協力者)

 皆さんは、『バイオインフォマティクス』という言葉をご存じでしょうか?これは生物情報科学とも呼ばれ、生物学(バイオロジー)と情報技術(IT)の、ふたつの分野が融合してできた、新しい研究分野なのです。
 私たち人間を含むすべての生き物は、生物の設計図とも言われる遺伝子を持ち、DNAの配列によって、生物学的な個性が決まります。人間のDNAは約30億個もの配列を持っていますが、それらをすべて読み解くためには、コンピュータと情報技術の力が必要となります。たとえば、がんやアルツハイマー病などを引き起こす遺伝子をコンピュータを使って特定できれば、その病気だけに合わせた新しい薬を開発することができるのです。
 今回は新しい創薬の研究として、バイオインフォマティクスの世界を紹介します。
研究者プロフィール(田口善弘)
研究者プロフィール(岩舘満雄)
研究者プロフィール(梅山秀明)
「Chuo Online」(オピニオン:田口善弘)
「Chuo Online」(Opinion:Yoshihiro Taguchi)
第92回
2013年度
オープンソースソフトウェアを使おう 飯尾 淳 文学部准教授

 現在、国内で使用されているコンピュータの、およそ3分の1に搭載されているといわれ る、マイクロソフト社のOS『Windows XP 』が、2014年4月9日をもって、製品サポートを終了すると発表され、大きな波紋を 呼びました。
コンピュータの買い替えや、OSの更新には、多額の費用がかかるため、特に情報処理に それほどコストを掛けることができない、中小企業や地方自治体にとっては、たいへん深 刻な問題とされています。
 一般的に市販のソフトウェアは、無断でコピーしたり、中身を改変して再配布するといっ た行為は、固く禁止されています。しかしその一方で、最近はそのような制約に縛られな い、『オープンソース』と呼ばれるソフトウェアが注目されるようになりました。
 今回は、オープンソースソフトウェアの普及を目指した活動や、そのメリット。企業によ る導入事例などを紹介しながら、オープンソースソフトウェアの可能性を探ります。
研究者プロフィール
「Chuo Online」(オピニオン)
「Chuo Online」(Opinion)
第91回
2012年度
サイバー法という新たな法律学
~インターネットの自由と法規制~
平野 晋 総合政策学部教授

 情報化社会と呼ばれて久しい現在。私たちの身の回りには、インターネットを中心とした、さまざまなサービスやビジネスがあふれています。Eメールによる連絡から、電子商取引、広告、ブログ、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなど、私たちの暮らしは、もはやネットワークと切り離して考えることはできま せん。
 一方でこうしたネットワークの世界では、迷惑メールや詐欺、著作権侵害、個人情報の流出、サイバーテロなど、数え切れないほどのトラブルや問題を抱えていることも事実です。
 ネットワークの世界のことを『サイバースペース』とも言いますが、いま、このサイバースペースにおいても、現実の社会と同様に、個人の人権を守り、ネットワークの発展を決して阻害することなく、さまざまな問題解決を目指した法整備が必要とされています。
 インターネットの自由を制限する法規制は、どこまで及ぼされるべきでしょうか?
 ネットワーク社会をとりまく現状とその課題、未来への可能性を見据えた、サイバースペースの法整備を考えます。
研究者プロフィール
平野晋研究室
総合政策学部「34人のナビゲーター」
第90回
2012年度
古代ローマの裁判 森 光 法学部准教授

 イタリア南部のカンパニア州にある『エルコラーノ』遺跡。
 この遺跡は、古代ローマ時代『ヘルクラネウム』と呼ばれ、紀元79年、有名なポンペイの街と共に、ヴェスヴィオ火山の噴火によって、地中に埋もれてしまった、悲劇の街です。
 1938年、この遺跡の住居跡から、古代ローマ時代の裁判記録を記した書字板が発見されました。記録によると、この裁判の原告はペトロニア・ユスタという 女性で、母親は元奴隷のウィターリス。当時のローマは、奴隷制度を基盤とした階級社会であり、自由人の子は自由人、奴隷の子は奴隷であるとされていまし た。しかし、ユスタの母ウィターリスは元奴隷であり、母親がどの時点で奴隷から解放されたのかが不明であったため、ユスタ自身が、生まれながらの自由人で あったのか、または解放された奴隷であるのかが争われたのです。
  現代日本の法制度の源流とも言える、ローマ法を中心に、当時の裁判の様子を再現しながら、古代ローマの世界を見てみましょう。
研究者プロフィール
第89回
2012年度
『百人一首』を味読する 吉野朋美 文学部准教授

 鎌倉時代、歌人である藤原定家が、京都の小倉山の山荘で選んだという『小倉百人一首』。
 奈良時代から鎌倉時代までの、百人の歌人の優れた和歌を、代々の勅撰和歌集から一首ずつ選び、ほぼ年代順に並べた秀歌撰で、山荘の襖に飾る色紙としてしたためたものが原型とされ、恋や四季の風情を、優雅に、洗練された調子で詠んだ歌が、多く集められています。
 室町時代から、歌道の入門書として一般に知られるようになり、江戸時代以降は絵の入った歌かるたとして、一般教養書や遊びのひとつとしても庶民に普及し、現在でも、日本人には大変なじみ深い和歌集として、広く愛されています。
 今回は、「『百人一首』を味読する」と題して、歌人、藤原定家ゆかりの地、京都を歩きながら、小倉百人一首ができるまでの時代的背景、そして歌のいくつかを、深く味わいながら紹介します。 
研究者プロフィール
「Chuo Online」(オピニオン)
「Chuo Online」(Opinion)
第88回
2012年度
エコツーリズムの光と影 薮田雅弘  経済学部教授

 1990年代前半から、新しいタイプの観光産業として、エコツーリズムが注目を集めるようになりました。エコツーリズムとは、自然や歴史・文化など、地域固有の資源を活かした、持続可能な観光事業のことを指しますが、単なる観光旅行とは異なり、自然環境や文化の保全に配慮しながら地域を学習する、体験型の旅行として人気が高まり、近年、まちづくりの一貫として、多くの地域でエコツーリズムに取り組む活動が進められるようになっています。 
 一方で観光開発の推進は、地域に対して様々な影響を及ぼします。観光客の増加、ゴミや渋滞、環境破壊など、その地域への負荷が増大しますし、その逆に、観光客が訪れなければ経済効果が得られず、地域振興や環境保全ができなくなる恐れもあります。このような地域の環境や文化の保全をもとに、観光発展、地域振興を、バランスよく進めていくことがエコツーリズムに他なりません。 
 今回は、エコツーリズムの光と影に焦点を当て、経済学的な視点から、観光の発展と環境問題、まちづくりの現状と課題について考えます。 
研究者プロフィール
ゼミ活動
「Chuo Online」(オピニオン)
「Chuo Online」(Opinion)
第87回
2012年度
会計士のおしごと 渡辺岳夫 商学部准教授

 近年、会計士を目指す人々の「人余り」状態が続いています。
  公認会計士は、難しい試験に合格したからと言って、すぐになれるものではありません。監査法人に勤めて、一定期間の実務経験を積まなければ資格が取得できず、非常に長く険しい道を通らなければならないのです。にも関わらず、現在、会計士を希望する人々のおよそ半数は就職できないと言われています。これは主に、長期化する日本経済の停滞や、公認会計士制度の構造的な問題などが指摘されているのですが、医師や弁護士と並ぶ、専門的な国家資格が必要とされる会計士が、実際にはどのような仕事をしているのか? というその実態について、実はあまり良く知られていないことが問題なのではないでしょうか?番組では、会計士の仕事を紹介するとともに、会計の魅力について掘り下げてきます。
研究者プロフィール
渡辺岳夫研究室HP
「Chuo Online」(オピニオン)

教養番組「知の回廊」は、以下のサイトよりご覧いただけます。