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「『トビタテ!留学JAPAN』第2期生・第3期生 報告会 第1弾」_報告レポート

2016年05月20日

↑国際センターより、トビタテに採用される学生の傾向や
留学プランの作り方のコツなどが紹介されました。

 2016年4月28日(木)、多摩キャンパスGスクエアにて、トビタテ第2期生・第3期生による報告会が実施されました。
 報告会前には国際センターより、「トビタテ!留学JAPAN」応募に向けた重点事項などが説明されたほか、報告会と併せて2016年夏から海外派遣される第4期生の合格報告および、今回報告を行った第2期生・第3期生と第4期生を交えたパネルディスカッションが行われました。

 第6期 募集スケジュール
中央大学学内募集期間(予定):2016年8月~9月
※本学における募集期間中に、
国際センターを通して申請してください。
支援対象留学開始期間(予定):2017年4月~2017年10月

第2期生・第3期生 報告会 + 第4期生 合格報告

第2期生 報告者

石川 緋嘉子(イシカワ ヒカコ)さん/商学部5年
コース名:新興国コース
渡航地域:フィリピン、ベトナム、インド、ウガンダ
留学形態:インターンシップ+フィールドワーク
派遣期間:2015年4月5日~2016年2月21日
留学計画内容:途上国での生理用品市場調査+日系企業と現地企業とのネットワーク構築


 2年生の時、就職活動→社会人→結婚という流れを一度、ストップさせたいという気持ちで留学を決めました。当時はトビタテのことを知らず、留学願書を大学に提出して留学することも考えていましたが、お金もかかり自分にとって生産的ではない、と躊躇。そんな時期に南アフリカでの安価な語学留学のことを知り、Facebookで「アフリカへ留学したことのある人は情報を下さい!」と呼び掛け、トビタテ1期生を紹介してもらいました。自分は留学の目的がなかったので、留学計画を作るのにもひと苦労でした。しかし、女性としての強みや女性として出来ることはないかと考え、生理用品に着目。小中学生の時に「途上国の貧しい地域では学校で生理の漏れを馬鹿にされ不登校になり、教育不足から若くして妊娠してしまう事がある」と聞いたことがあり、ずっと胸に引っかかってもいました。そこで、「日本の高品質な製品と性教育を広める」という留学目的を、合格を目指してひねり出しました。トビタテは、留学することによって日本にどう貢献するかを重視するので、現地で女性の社会進出を促進できるだけでなく、日系企業の新興国進出にも貢献するとアピールし、合格しました。
 しかし、ビザの関係で南アフリカへ行けなくなり、行き先をアジアに変更。まずフィリピンで語学学校に通い、次にベトナムのマーケティング会社でインターンシップをしました。しかし、現地でリサーチを続けるうち、ナプキン自体が体によくないという話しを聞き、ベトナムから日本に帰国。その後はインドに行き、Murugananthamさんという、奥さんのためにナプキン製造をはじめた方の工場を訪問しました。続いてウガンダに渡り、布ナプキンを製造し難民キャンプに配布している企業を訪問。このほか、海外インターンのプログラムを紹介しているGlobal Wingを通じて、ウガンダの地方開拓などを行う団体でインターンに参加しました。帰国後の現在は、ひとまず就職活動に集中しています。
 トビタテの面接では、留学計画について詳しく質問されます。トビタテの面接を控えている皆さんには、自分の計画に自信を持って、どんな質問でも答えられるように準備しておいて欲しいです。

第3期生 報告者

草野 晴菜(クサノ ハルナ)さん/文学部4年
コース名:新興国コース
渡航地域:インド、パラグアイ
留学形態:インターンシップ
派遣期間:2015年8月21日~2016年2月28日
留学計画内容:フリーペーパーの営業・制作、ポータルサイトの運営、アジアでのインターンシップ挑戦者の促進


 トビタテへの参加目的は、海外インターンシップの経験を大学生や若手社会人に発信し、最終的にはアジアでのインターンシップ挑戦者、自ら考え行動する「自走型人間」を増やすこと。留学先に選んだのは、インドとパラグアイです。8月21日~11月22日までの3ヵ月間は、インドに留学しました。「インドは案外、発展しているな」というのが感想です。「シバンス」という日本語情報誌の制作会社でインターンシップをして、日本語で情報を発信するビジネスモデルを学びました。この制作会社には4つの支店があり、情報紙面はそれぞれの地域に特化しています。任された業務は、「シバンス」ムンバイ版のための拠点開拓でした。ひとりでムンバイに出張し、営業、制作に携わりました。
 12月7日~2月28日まではパラグアイへ。パラグアイには日本人移住者が多く、居住区もあります。在パラグアイの日系企業数などをリサーチし、新規事業を立ち上げるためのマーケティングを行い、そのほかに、日本食料理店でインターンシップもしました。留学先で苦労したことはありません。インドでは、宿が個室と聞いていたのにリビングの一角だったとか、シャワールームでネズミが泳いでいたとか、そういったことは沢山ありましたが、そういう体験をあえて求めていくのが留学だと思っていたので、「いい経験になった」と思っています。
 トビタテの留学計画は、目的が先行していることが重要です。海外に行きたいから目的を探すのではなく、まず始めに、問題意識ややりたい事があること。面接会場に行った時、過去に質問された項目を見ている人がいましたが、なぜ留学をしたいか考えていればそれだけで面接に対応できると思います。私は留学計画書を書く時点で、今までやってきたこと、留学でしたいこと、帰国後にしたいことを一貫したストーリーとして考えていたので、特別な準備をしなくても面接に対応できました。しかし、ストーリーに矛盾があると指摘されました。
 グループディスカッションでは、自分ばかり話そうとするグループもありますが、グループで協力して答えを出すテーマが多いので、グループメンバーをライバル視していたらいいものができません。メンバー全員で合格する、という意識を持つことが大切だと思います。トビタテは目的ではなく手段。そこははき違えないで欲しいです。

第4期生 合格者

伏木 水紀(フセギ ミズキ)さん/総合政策学部4年
コース名:新興国コース
渡航地域:ケニア
留学形態:インターンシップ+フィールドワーク
派遣期間:2016年6月10日~2016年12月9日
留学計画内容:小学校を拠点に保健教育活動を行うNGOでインターン、学校保健活動の構築


 派遣先のケニアでは、村落部で社会開発事業を行うNGOでインターンをします。実践活動では地域の人たちと一緒に、保健教育について現地の学校に広めていく予定です。
 トビタテの留学計画は、一貫性が大事です。色んな人に確認してもらった方がいいと思います。面接では、留学を経てこれからどうしていきたいのか、留学に至るまでと今後について考えた方がいいと聞いていたので、直前まで練っていました。それから、フリップを用意して、図や表でも計画を説明できるようにしました。合格してからは、アフリカに関心がある人たちのコミュニティで情報交換をしています。意識が高まり、留学がより楽しみになります!
染谷 莉奈子(ソメヤ リナコ)さん/文学研究科1年
コース名: 多様性人材コース
渡航地域:スウェーデン
留学形態:研究・インターンシップ
派遣期間:2016年8月25日~2017年1月15日
留学計画内容:ミッド・スウェーデン大学で研究、スウェーデンの高齢知的障害当事者の生活実態を調査


 大学院で福祉について勉強しており、研究論文のためにトビタテに参加します。学部4年生の時に、認定留学を使ってミッド・スウェーデン大学に1年間の留学をしていました。今回の留学は、その延長線上にあります。
 留学計画で何を表さなければいけないかというと、計画の実行可能性ではないかと思います。トビタテの留学計画には、どこに所属するか、どの先生に学ぶかなど具体的に書くことが求められるからです。計画を書く時に参考にしたのは、カンファレンスの様子を動画配信している『TED』。プレゼンテーションをどう書くかという企画があり、これを参考にしました。それから、大切だと感じたのは、自分にしかできない計画だということ。私の場合は、これまで福祉を勉強し、きっかけは家族ですと言えます。どこで合否が分かれるかは、根気強さ。困難に遭っても諦めない原動力があるかどうかだと思います。

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