05 REPORT

「第1回グローバル中央シンポジウム」を開催しました

2013年06月11日

2013年5月28日(火)、タイ・バンコク、インペリアルクイーンズパークホテルにて、グローバル人材育成推進事業の一つである戦略的な国内外への教育情報の発信を目的として、「第1回グローバル中央シンポジウム」を開催しました。

日本国大使館、JICA他多くの在タイ日本関連機関の後援をいただき開催した当シンポジウムは、「国際環境問題―タイを中心として」をテーマとして、工学、経済学、法学、人文学等のさまざまな学問分野からアプローチするものとし、関連する研究分野の、本学、タイのタマサート大学、チュラロンコン大学の教員や在タイ日系企業関係者を講演者・報告者としました。

冒頭、福原学長のビデオメッセージで開会されたシンポジウムは、100名以上の在タイの日系企業・団体の方々、日本に関心をお持ちのタイの方々に参加いただき、シンポジウムだけでなく、終了後の懇親会も含めて活発な意見交換が行われました。

今回のシンポジウムを契機として、これまで以上に企業・団体や卒業生の方々とも協働して、グローバル人材を育成する基盤を整えていきます。

山田正理工学部教授が「タイにおける治水と環境」をテーマに講演

タイ国・チュラロンコン大学からはシッティディ・ポンギワンシーン経済学部講師が報告

対象

タイ日系企業関係者、日本の大学への留学希望者、大学教員・学生

開催概要

[日時]
2013年5月28日(火)12:30開場 13:00開始

[場所]
タイ王国 バンコク都 インペリアルクイーンズパークホテル

[言語]
日本語、タイ語(同時通訳あり)

[主催]
中央大学

[後援]
タマサート大学、チュラロンコン大学、在タイ日本大使館、タイ国日本人会、日本貿易振興機構バンコク事務所、国際協力機構タイ事務所、国際交流基金バンコク日本文化センター、日本学術振興会バンコク研究連絡センター、日本学生支援機構、バンラック財団、日本タイ協会、中央大学バンコク白門会(順不同)
 
*各機関におかれましては、当シンポジウム実施に際し多大なご協力を頂き、誠にありがとうございました。

[参加人数](実績)
約120名

プログラム

◇メインMC 中央大学商学部准教授 斎藤 正武

開会 13:00~

◇挨拶 中央大学副学長 若林 茂則

◆講演 「タイにおける治水と環境」 
中央大学理工学部教授 山田 正 

【要旨】
2011年、タイではチャオプラヤー川流域で甚大な洪水被害が発生した。この洪水をもたらした降雨は平年の1.4~1.8倍と言われており、1/50~1/100年確率相当のものであるとされている。洪水被害の抜本的解決に向けては着実な治水インフラの構築に加えて、洪水予測能力の強化やダム群の治水能力向上等、学術研究及び技術開発のベストミックスの防災対策を講じ、タイ国独自の強靭な国土形成を目指していく必要がある。

<第1部>「環境と経済」

◇司会 中央大学経済学部教授 長谷川 聰哲

◆報告1 「タイにおける日系企業の産業廃棄物管理と課題」 
中央大学経済学部准教授 佐々木 創 

【要旨】
現在、産業廃棄物政策の所轄官庁である (Department of  Industrial Works : DIW)は、法制度の大きな変更ではなく、排出企業や産業廃棄物処理・リサイクル業者などの主要なアクターの行動変化に作用する取組を開始し、産業廃棄物・リサイクル市場の適正化に注力している。本報告では、タイの産業廃棄物処理市場を概観し、優良事業者認定制度や取締強化を紹介し、日系企業の留意点を整理する。 

◆報告2 「タイ国における、排水処理の諸問題と解決事例」 
SIAM DAIWA INTERNATIONAL Co., Ltd. エンジニアリングマネージャー 岩田 芳文 氏

【要旨】
当社(Siam Daiwa International Co., Ltd.)は大和化学工業株式会社の100%出資子会社として、2011年11月よりタイ国で環境関連設備の設計・製造・販売を行なっている。今回、タイ国内の日系企業を始めとした事業所が抱える排水処理の様々な問題に対し、日本で培った高濃度廃液処理装置 Take-減の導入実例及びオーダーメイド微生物による排水処理施設の導入実例などでの実際の解決事例を報告する。また、タイのマーケットニーズに合わせた今後の事業取り組み等について報告する。

◆報告3 「トウモロコシプランテーションの拡大と、経済・環境への影響:ナン県の事例から」
チュラロンコン大学経済学部講師 シッティディ・ポンギワンシーン氏 

【要旨】
タイの重要な水源の一つであるナン県では、5年前からトウモロコシの栽培面積が急速に拡大している。本報告では、同県におけるトウモロコシの売買システムとそのメカニズム、政府の支援策を通して飼料用トウモロコシの栽培が拡大した理由と住民の経済と環境に与える影響を示した。また、貧困と環境問題に対する解決策も提示する。

-----------コーヒーブレイク -----------

◇司会 中央大学国際センター所長 法科大学院教授 大村 雅彦

◆報告1 「国境を越える環境法と事業活動」 
中央大学法学部教授 牛嶋 仁

【要旨】
本報告は、国境を越える環境法と事業活動の関係について課題提起をするものである。グローバリゼーションの進展により、法(ソフト・ローを含む)が、国境を越えて他国企業の事業活動に対して、法律上、事実上の影響を及ぼすことがある。

本報告は、化学物質規制と環境影響評価などを例にとり、国境を越えて活動する企業とその事業活動を規制する政府の課題を探りたい。その過程で、CSRや住民参加など市民社会との関係やFTA/EPA/TPPによる潜在的影響にも言及する。   

◆報告2 「タイの環境法問題:現状と課題」 
中央大学法科大学院教授 太田 秀夫

【要旨】
タイの環境法は、2007年憲法、国家環境質向上保全法、工場法・工業団地法、有害物質法、公衆衛生法、省エネルギ-促進法が基本となる。また、これらの基本法のなかでも国家環境質向上保全法が、環境の政策、国家、国民の責務、環境組織体制などを定める重要な基本法といえる。環境問題は、伝統的公害と都市型公害があり、伝統的公害という場合には、大気、水、土壌、騒音、悪臭、振動、地盤沈下の7つの公害をさす。そのうち、タイで問題となる廃棄物処理、大気、水、土壌について触れたうえ、それ以外の環境法及び環境政策について報告する。

◆報告3 「タイの環境法制における工場主の義務」
タマサート大学法学部副学部長(研究担当)、同学部教授 ナロン・ジャイハーン氏

【要旨】
環境保全に関する立法はタイにおいては頻繁に行われており、特に注目されるのが工場主の環境保護及び自然資源の保全義務を定めた一連の法律(「工場法」「国家環境保全推進法」「エネルギー保全推進法」)、及び2007年に新設された憲法67条である。シンポジウムでは、これらタイの環境法制について報告する。

◆講演 「日・タイ外交史と東アジアの経済発展」 
中央大学文学部教授 佐藤 元英

【要旨】
2007年に日本とタイは就航120周年を迎え、経済連携協定に調印した。両国間の緊密な友好関係が、経済、政治、社会文化などあらゆる面において強化され、東アジア共同体構想を視野に入れつつ重要な役割を演じなければならない。そこで、1887年に締結された修好条約、その後3度にわたる通商航海条約締結の日・タイ外交を振り返り、現代の東アジアにおける経済発展の両国の役割を考えてみたい。

懇親会 18:00~20:00
懇親会参加費: 一般1,000バーツ 学生300バーツ

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