05 REPORT

2015年度『グローバル人材育成フォーラム』に本学チームが登壇! 

2016年01月22日

 選抜学生チームによる英語プレゼンテーションに
 本学学生チームが出場しました!

 2015年11月21日(土)、『グローバル人材育成フォーラム』が亜細亜大学で開催されました。同イベントは文部科学省「経済社会の発展を牽引するグローバル人材育成支援」に採択されている大学(東日本第2ブロック)が主催しており、本学を含めた18大学が参加しています。3回目となる今回はアジアに焦点を当て、実施されました。
主催幹事校や来賓の方々による冒頭の挨拶では、アジアを牽引してきた日本は世界のグローバル化に伴い求められるものが変化してきていること、海外との関係を新たなステージに進めることの重要性などが語られました。
 第1部では、JETRO(日本貿易振興機構)参与・中村富安氏が「アジアと日本―相互理解と交流を超えて協働へ」をテーマに講演。発展途上国で持続的に経済社会を発展させるためには、関わるすべての人が利益を得られるビジネス(商売)による協働が不可欠だとし、途上国の援助に携わってきた現場の視点から、援助の重要性と問題点について論じました。その後の中村氏と学生の対談では、亜細亜大学アジア研究所長・石川幸一氏の進行のもと、客席から学生3名が代表して中村氏と石川氏に質問を投げかけました。
 第2部では「アジアそして世界の未来を創る『協働プロジェクト』」をテーマにした、学生による英語プレゼンテーションが行われました。このプレゼンには18 大学中、事前審査を通過して選抜された8大学が出場。本学からはFLP国際協力ゼミのメンバーで結成された「Shields for IAP」が事前審査にエントリーを通過。練習、改善を重ねてきたチームは、当日、各大学の学生、教職員たちが見守るなか、壇上で練習の成果を発揮しました。

第1部「アジアと日本 相互理解と交流を越えて協働へ」

基調講演:中村富安 JETRO(日本貿易振興機構)参与

 「日本の国際協力はODA(政府開発援助)を始めとする60年の歴史があり、日本と相手国の二国間で関係が強化されてきた」と中村氏。しかし、援助を行っても現地でシステムが根付かなかったために、援助終了とともに構築した仕組みが機能しなくなる様子を見てきたと言います。さらには、現地のニーズを越えた援助により、現地の人々が使いこなせない例や、援助される側が受け身になりすぎて自ら行動しようとしないといった事例も挙げました。こうした問題を解決するために、中村氏はビジネス(商売)の有効性を紹介。支援される人が働くことにより自立心・自尊心が生まれ、なおかつ援助する側、される側に関わらず関係者すべてに利益があるビジネスならば、利益が出る限り持続される、と利点を強調しました。

 
講演者とフロア学生との対談

 中村氏、石川氏と学生が対談。本学学生チーム「Shields for IAP」の堀 大地さんが代表学生のひとりとして質問をしました。「学生のうちにやった方がいいこと」といった問いに中村氏は、「日本の歴史、経済、文化をきちんと学ぶ。歴史問題から逃げてはいけません」と、英語力に加えた学びの必要性を指摘。大学生時代に「これをしました!」と胸を張って言えるものや、4年間を通じて頑張ってきたものがあることは強みになる、と回答されました。

第2部「アジアそして世界の未来を創る『協働プロジェクト』」

 登壇した各大学の代表チームは持ち時間10分のなかで、食文化や衛生面、ビジネスといった視点から独自の協働案を発表。
 自分たちの調査や研究に基づいたユニークな案が次々と登場しました。

本学代表チーム「Shields for IAP」発表
テーマ『家族による家族のための室内空気汚染撲滅計画』概要

330万人を死に至らしめた室内空気汚染

 世界中で問題視されている環境問題。私たちは、そのなかでも大気汚染に注目した。あまり知られていないが、大気汚染には2種類存在するのである。一般的に知られているのは、屋外大気汚染。中国やインドでみられるPM2.5などは屋外大気汚染に該当する。もうひとつは、室内空気汚染。薪などの木材は不完全燃焼を起こすと一酸化炭素や有害物資を発生させる。住宅環境が整っていない農村部では木材を燃料に室内で調理をする家庭もあり、十分な換気をせずに呼吸器疾患や心臓病などを引き起こしているのだ。深刻化すると、死に至る。主な被害者は、こうした環境で暮らす女性や幼い子どもたちだ。

大気汚染に伴う病気で亡くなった人
東南アジアおよび西部太平洋地域 約600万人 室内空気汚染 約330万人
屋外大気汚染 約260万人
その他の地域 約100万人
2012年:世界保健機関(WHO)調べ

 上記データからも分かるように、東南アジアおよび西部太平洋地域における室内空気汚染の死者数は、屋外大気汚染による死者数よりも多い。
 以上の情報から、私たちは2015年9月、東南アジアのなかでも特に室内空気汚染による被害が多いカンボジアで、29人の女性を対象に調査を行った。

カンボジアにて調査 ~草の根活動によるアプローチで被害者を減らす!

 判明したポイントは2つ。
 1つ目は、室内空気汚染を認識することの重要性。室内空気汚染の知識がある女性に比べ、知識のない女性の方が健康被害を訴えていたからである。
 2つ目は、女性コミュニティを活用することの重要性。室内空気汚染に関する情報は、家族や隣人といった近隣コミュニティから得られていたからだ。

 これらの結果により、私たちは健康被害を改善するためのプロジェクト「ネズミ算計画」を考えた。この計画では、調理を行う“数人の女性”に対しワークショップを実施する。室内空気汚染に関する教育を行うことで、これを理解した“数人の女性”がコミュニティ内で知識を共有し、結果的に多くの女性が室内空気汚染について理解できるのである。この計画は、学生にも十分可能なものだ。この発表を通じて、一人でも多くの人が室内空気汚染に関心を持ち、計画が実際に行えることを願う。

 すべてのプレゼンを終えた後は中村氏をはじめ5名の審査委員により審査が行われ、下記の通り入賞が決定しました。

審査結果
1位 東京医科歯科大学
2位 東京工業大学
3位 創価大学

 本学チームは惜しくも入賞を逃しましたが、学生の立場からでも実行可能な内容や対策案を伝える印象的なパフォーマンスで会場の関心を惹きつけました。

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