05 REPORT

協力することの強さや達成感を経験

2015年03月18日

ワタナベ 顔写真

 大学院理工学研究科精密工学専攻博士課程前期課程2年
渡辺 拓巳(東京
都立大泉高校)

10th International Conference on Informatics in Control, Automation and Robotics
(第10回制御・自動化・ロボティクスの情報技術に関する国際会議)
2013年7月29日-31日
レイキャビック大学(レイキャビック・アイスランド)

私は、アイスランドのレイキャビックで開催された国際会議に参加し、研究成果をポスター形式で発表しました。
私は「空気で動くロボットアーム」を研究しています。このアームは、空気が入ると収縮する「人工筋肉」で動くため、アームが軽くて柔らかく、人間と衝突しても安全という利点があります。ただ、アームの速度制御が難しいといった課題があり、今まで解決出来ていませんでした。そこで私は、「新技術を生み出すチャンスだ」と考え、この課題に挑戦しました。

発表用ポスターと人工筋肉と一緒に

発表用ポスターと人工筋肉と一緒に

 まず私は、論文などに記載された制御システムを解読し、自分なりにシステムを構築することで、制御に関する知識や技術の習得に努めました。次に私は、制御の知見を広げた後、「今までのアームの制御システムに組み込める手法を見いだそう」と考えて、国内外の論文精査に当たりました。そして、開発チームとの討論を重ね、解決案の立案とシステムの開発に取り組みました。特に、システムを開発するうえでは、実験後の考察から課題を抽出し、再びシステムに反映させるという作業をチームで繰り返し行いました。その結果、「新たな速度制御システム」を開発し、課題を解決することが出来ました。
 
 この研究成果が認められ、代表者として、国際会議での発表が決まった時、喜びと感謝の気持ちであふれました。ただ、英語が苦手で、かつ初めての海外ということもあり、多少の不安はありました。そのため私は、日常会話で使うフレーズや英単語などを自分なりにまとめるなど、学会前は英語にも力を注ぎました。
 
 そして臨んだ発表当日、大変緊張したことは今でも忘れません。一時間の発表時間の中で「研究のオリジナリティー」を出せるよう、筆談や動画に加え、「人工筋肉」を持っていき、実際に空気を入れてパフォーマンスを行うなど、とにかく分かりやすく伝えるよう心掛けました。すると、多くの方が足を止め、発表を聞いてくださり、「面白い研究だね」とも言ってくださいました。この一言が聞けた時、私は大きな「達成感」を感じることが出来ました。
 
 学会を通じて、さまざまな角度からアドバイスをしていただき、多くの考え方があることを実感しました。また、類似研究を聞き、多くの研究者と交流を図ることで、知識を得るだけではなく、自身の研究の欠点や粗などがあらわになり、今後の研究の道しるべとなりました。そして何より、人に伝えたいという「強い思い」と、それを達成するための「行動」が出来れば、たとえ不慣れな英語であっても、人に理解していただけるということを肌で感じました。
 
 国際会議に参加出来たのは、中村太郎教授を始め、どんな時もお互いに支え合った研究室のメンバーのおかげです。これから修士論文に向けて、今以上に多くの方の助けを借りる時があると思います。「努力は足し算、協力は掛け算」という言葉があるように、研究室みんなで助け合っていけたらと思っています。

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