02 GLOBAL PERSON

グローバル・パーソン メッセージ vol.002

成長著しいベトナムで自動車事業に携わりアジア地域から世界の発展に寄与したい

小坂 芳郎さん | 日野自動車 ハノイ駐在員事務所

中央大学経済学部 国際経済学科 2001年卒業
[掲載日:2013年4月1日]

現地代理店での車両販売を通してベトナムの成長を肌で実感

小坂 芳郎さん

日野自動車のベトナム現地代理店として、トラック・バスの組立と販売を行っています。
車両組立のために部品を日本、中国、ベトナム国内から調達、販売のためにベトナム全土の販売ディーラー(現在は計13店舗)への卸売や、販路拡大のための新規ディーラー設置、また日系企業、ベトナム企業への直接販売も行います。私の主な担当業務は、そのうちの販売関連と日本への部品発注です。
販売ディーラーに限らず多くの顧客と直接対話を通じて販売ターゲットを立て、その通りに物事が運んだ時の充実感と、販売台数や部品サービスの増加を通じ、ベトナムが着実に成長していることを実感できることにやりがいがあります。

長谷川聰哲ゼミでの議論や学びが今につながる

大学時代の1997年に東南アジアを中心に通貨危機が起こり、アジア地域の発展と安定成長のため、日本が先進国として円を基軸とした共通通貨を主導するのはどうかと、長谷川聰哲ゼミ内で議論したことと、産業連関分析を通じ、他産業への波及効果や付加価値、裾野産業の重要性を学んだことが印象に残っています。
そこから学んだことを生かして、大学卒業以来10年超、日本を支える自動車業界に身を置き、現在、アジア地域発展のために働いていることは大変光栄に感じています。

先人たちの歩みを受け継いで

これからも海外、とくにベトナムをはじめとするアジアなど、成長著しい地域で自動車事業に携わり、さらなる世界発展に寄与したいと思っています。
これら地域の方は皆、元気で若くてパワーがある人たちばかりですので、自分の力不足で日本はこんな低レベルだと誤解されぬよう、先人たちに築いていただいた日本の実力を汚さぬよう、頑張りたいと思います。

積極的に外に出ていくマインドが自身の成長度を高める

私が初めて海外に行ったのは社会人になってからで、卒業当時は日本以外で実際に仕事をするとはまったく思っていませんでした。しかし、今は大変充実した日々を送っています。
最近の学生は、かつてほど海外に出たがらないと聞いていますが、もっと積極的に出てほしい、そして刺激を受けてきてほしいと思います。
とくにベトナムのような途上国には、経済的に恵まれない方も多くいますが、何があっても決して後ろ向きにならず、自分を信じ、笑って、強く生きている人が多く、日本人が既に忘れてしまった、生きていくうえで欠かすことができない力強さは、内に籠っていては体験できるはずもありません。

現代では、もはや世界とのつながりなくしては暮らしていけない時代になっており、日本にこだわるにしても、海外でのものの考え方を知った後でも遅くはありません。世界は広く、いろいろなものの見方があります。視野を広げる意味でも、そういった事実を知ってから日本に戻って生かしても損はないと思います。
こうした柔軟性や適応力を欠いていては、いつか日本は世界から置いて行かれてしまうのではないか、と心配になります。

もちろん、環境が大きく違うので生活面では苦労は多く(英語が通じるところは限定される、コンビニはまだハノイにはない、交通ルールはめちゃくちゃ、衛生環境が悪いなど)、文化的背景も異なる点が多々あり、時としてコミュニケーションが難しく、嫌な思いをすることも数多くありますが、障害を乗り越えた時の充実感、そしてやりがいがデメリットを大きく上回ります。

若いうちから、どんどん積極的に出ていくマインドを持ってチャレンジすることが、自分の成長速度を大いに早めてくれるものと信じています。

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