02 GLOBAL PERSON

グローバル・パーソンを目指す中大生 vol.007

カナダの文化や生活に触れ、価値観を深める

清田 佳苗さん

法学部 国際企業関係法学科 3年

日々発見の連続

去年の夏に3週間、カナダに住んでいる日本人の知人のところに遊びに行きました。知人の家はジャスパー国立公園内にあり、滞在中とても豊かな自然に触れることができました。日本に比べて環境への配慮や整備がしっかりとなされていることも知り、カナダ政府が環境に対してどのような政策をとっているのかについてもっと知りたいと思うようになりました。そこで、やる気応援奨学金を利用してカナダへの短期留学を決めたのです。

滞在したのはバンクーバー。はじめは電車やバスの乗り方、買い物の仕方など何もかもが日本とは異なるため、日々発見の連続でした。

とくにカナダは多文化主義国家で、多様な民族が混在していました。アジアからアフリカ、ヨーロッパに至るまで、宗教や言語の違いも乗り越えて、差別なく共存していることに驚きました。たとえば、公用語は英語とフランス語なのですが、テレビ番組や新聞は、中国語、イタリア語など他言語でも展開されています。バスの中でも、黒人であれ、白人であれ、アジア人であれ、高齢者であれば皆快く席を譲ります。人種による居住地の区別などもなく、皆が共に暮らしています。これは、多文化主義を掲げたカナダ政府の政策の影響が大きいと思います。毎年の移民数も多く、人にやさしい国だと感じました。

また、カナダは環境面にも配慮しているため、汚水を川に流さないように、水の使用量を最小限にとどめています。ホームステイ先のお風呂ではシャワー時間が10分と設定してあったり、食洗機を利用することで使用する水の量を少量で済ませたり、洗濯も1週間に1回と決められていました。ゴミの分別も日本と違って再生利用する生ごみをきっちりと分け、コンポストシステムで肥料化するなど、できるだけゴミを減らし、自然に戻そうとする意識が根付いていました。

 

週末は語学学校が休みなので、現地のボランティア団体主催のボランティアワークに参加しました。国立公園のゴミ拾いや植物の手入れ(苗植え)、公園の案内などを体験したのですが、無報酬にも関わらず、多くの市民が参加していて、ここでも環境に対する意識が日本人よりも相当高いと感じました。

公園の掃除をした後、ボランティア仲間と見晴らしのいい展望台で

スピーキング力を強化

語学学校では、スピーキングメインのプログラムを受講しました。平日の午前と午後に授業があって、午前は文法クラスで、英会話で使う単語の表現などを学び、午後からはグループでプレゼンテーション方法などを学びました。英語だと人前で何を話してよいのかわからなくなってしまうのですが、授業で何回も練習したことで自信がついて、どうしたら皆にわかりやすく説明できるのかといったコツがつかめてきました。その際、ボディランゲージも大切だということを先生から教わり、とても勉強になりました。クラスには思った以上に日本人が多かったものの、1カ月間みっちりと勉強した結果、リスニング力やスピーキング力が向上したと思います。

放課後のスクールアクティビティでネイルペインティングに参加

聖パトリックデイにはダウンタウンでパレードが行われました

語学学校でインターナショナルナイトを開催。有名人などのコスチュームを着て役になりきっているスチューデントアシスタントと

環境に配慮した街づくりに貢献したい

今回の留学である程度英語力がついたので、次回は1人で海外旅行に行ってみたいです。やはりカナダのような自然の多い国がいいですね。また、この留学を機に英語を継続して学習して、TOEICのスコアアップも目指したいです。卒業後は、英語力を活かしつつ、地域レベルで日本の環境を考慮した街づくりができたらと考えています。

やる気応援奨学金に応募し、実際に留学をしたことで、自らの価値観を深めることができました。これまでとはまったく異なる視点から物事を考えられるようにもなり、とても有意義な体験になったと思います。

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