02 GLOBAL PERSON

グローバル・パーソンを目指す中大生 vol.011

国際寮での生活は、まさに自分が思い描いていた環境

中村 裕さん

経済学部経済学科4年

高校2年でアメリカへ留学

英語に興味を持ったのは中学生の時。担任の先生が英語好きで、ロングホームルームの時間にいつも英語の授業をしていました。そのおかげで、週8時間ぐらいは英語に触れていたと思います。年に1回は英語によるプレゼン大会がありましたし、福島のブリティッシュヒルズに行ったり、ニュージーランドに修学旅行に行くなど、国際化を目指した中学校でした。

学習環境的にはとても満足していたものの、自分がどうしてもやりたかった硬式テニス部がなく、そのままエスカレーター式に附属高校へ進学するのにはためらいがありました。それで7面もテニスコートがある公立高校に進学したのです。

入学後は、思う存分テニスに熱中しました。しかし、1年を過ぎたころにだんだんと退屈になってきて、何か新しい挑戦をしたいと思ったのです。英語は変わらず好きでしたし、中学校の先生からは、「大学までに留学に行くと食費や交通費の面など負担が少ない」という話を聞いていたので、思い切って留学することにしました。

最初はオーストラリアにしようと思っていたのですが、高校の先生に相談したところ、「時期的にアメリカがよい」といわれて、高校2年でアメリカのメリーランド州に1年間留学。中学時代から英語を鍛えていたので、それなりに英語力はありましたが、それでも、映画に行くにせよ、友達とテレビを観るにせよ、すべてに英語がからむので、英語がきちんと理解できていないと心の底から楽しめません。ですから、留学中はひたすら英語の勉強をしていました。

私の高校は、1年間留学をしても3年で卒業できました。8月に帰国し、高3のクラスに入りましたが、思いのほか日本語能力が落ちていて愕然としました。自分の住所すら漢字で書けなくなっていたのです。当然のことながら大学入試には失敗し、1年浪人して勉強し直してから、中央大学に進学しました。

2年次に挑戦したビジネスコンテストで優勝!

実は私はビジネスコンテストマニアで、大学では、毎年何かしらビジネスコンテストに出場しています。2年次にはアメリカで研修しメキシコで発表する2か月間のプログラムに参加しました。テーマは「日本のものをメキシコへ輸出する、もしくはメキシコから日本へ輸入する」というもの。私は食品サンプルをメキシコへ輸出することを提案しましたが、チーム5人で考えた結果、メキシコは糖尿病がすごく多いと聞いたので、糖尿病患者のための痛くない注射針を輸出するという提案を行い、見事、優勝しました。

ビジネスコンテストにて

あえて国際寮での生活を選択

3年次には国際寮に入りました。中学、高校とも自宅通いで、集団生活をほとんどしてこなかったからです。アメリカに留学した時に初めて自分の家族以外の人たちと生活をして気づくことや学ぶことがとても多かったですし、今後の人生を考えたときに、集団生活をする機会はなかなかないだろうと思い、国際寮に身を置こうと考えました。 

もちろん、日本人、外国人問わず、もっと友達を作りたいという気持ちもありました。実際、国際寮での生活はとても楽しく、みんなとしゃべりながら帰って、帰った後も一緒にご飯を作ったりと、新鮮な日々を送っています。まさに、自分が思い描いていた環境そのもので、今は寮長も務めています。

現在、国際寮では様々なイベントを開催しています。実質的には2012年の冬にやった運動会が初めてのイベントです。春には流しそうめんや、隣の首都大学寮の方や近所の方も巻き込んでバーベキュー大会をしました。自分としては寮内だけでなく、周囲を巻き込んでやりたいという気持ちが大きいので、この思いを寮生に伝えていかなければと思っています。フリーマーケットや、老人ホームの方との交流、着物や茶道を教えてほしいという留学生の意見もあり、これらを実現するためにはやはり寮内の協力が必要です。私はもうすぐ卒業なので、卒業までに次の代に発展させていけるような、つながりが深いコミュニティになるための仕組みを作っていけたらと思っています。

10月には寮生の運動不足解消を目的に「SPORT DAY」(運動会)を企画

スポーツを思う存分楽しんだあとはみんなで記念撮影

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