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「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」第5期・第6期 中大トビタテ生 報告会・説明会_報告レポート

2017年07月03日

 2017年6月23日(金)、多摩キャンパスヒルトップ2階・Gスクエアで、第8期生の募集に向けた「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」の説明会および第5期、第6期に合格した本学学生を迎えて体験談の報告会を実施しました。
 日本代表プログラムは、実践活動を必須とする返済不要の官民協働の留学奨学金制度です。6月23日(金)に報道発表された第7期派遣留学生の選考結果では、本学から5名が合格。第1~7期を合計すると本学から44名が採用されており、全国私立大学では4位の合格実績です。
 説明会では国際センターがプログラムの概要や応募方法等を説明したほか、学生の体験談発表後には留学プランを計画するワークショップを実施しました。トビタテ!留学JAPANの説明会としてワークショップは初の試みでしたが、学生同士が互いの留学計画について意見交換を行ったことで、自身の留学について考えるきっかけになったようです。

  第8期 募集スケジュール(中大受付期間)

トビタテ募集要項:トビタテ公式ホームページで7月3日(月)から公開予定
中大募集期間:2017年7月12日~9月29日
       トビタテ8期申請書(中大様式)提出17:00〆切/Online申請:24:00〆切
留学開始:2018年4月1日~10月31日
  第9期 募集スケジュール(予定)
応募:2017年12月~2018年2月
留学開始:2018年8月中旬頃~2019年3月末
※個人では応募できません。中央大学 国際センターを通してのみ、応募が可能です。
学内の応募受付期間を確認のうえ、申請してください。

第5期生 留学報告会 + 第6期生 合格報告会

第5期生 報告者

 勝山 海輝(カツヤマ ミキ)さん/経済学部4年
コース名:新興国コース
渡航地域:タイ王国
派遣期間:2016年8月19日~2017年5月9日
留学計画:学修内容/チュラロンコン大学に交換留学し、東南アジアの経済史を学ぶ。実践活動/日系の自動車リサイクル企業でインターンシップ


 3歳から高校3年生まで競泳をしており、海外遠征することが多かったため漠然と海外で活躍したいと思っていました。ところが、ヘルニアで競泳を引退。「今後はビジネスを通じて海外で活躍したい」という思いに変わりました。大学のゼミでは交通マネジメントを研究しています。これらの経験を踏まえ、留学計画は、「地球も大事なステークホルダー‼ 環境×CSV(Creating Shared Value/共通価値の創造)から経済発展と環境対策の同時進行可能性を模索する」をテーマに、自動車中古部品の再利用が活発なタイでタイ経済を学び、自動車業界を市場調査しました。このほか、現地でのアンバサダー(日本大使)活動として、チュラロンコン大学で日本を紹介するイベントを開催するなどしました。
 留学計画を作成する際は、誰かに見てもらいましょう。私はゼミの先生に指導していただきました。自分では完璧だと思っていても、見てもらうと抜けや漏れがたくさんあり、見てもらうことで制度の高い計画になりました。
 また、留学計画のタイトルはキャッチーに。面接官の興味を引くためですが、トビタテに限らず、自分を表現する場では大切になってくると思います。
 就職活動は留学中から進めていて、帰国後すぐ面接が受けられるよう準備。6月上旬に総合商社から内定を頂きました。トビタテでは、「今まで何をしたか」「これから何がやりたいか」を考えるため、就職活動に活かせます。まだ就職活動をしない人でも、将来を考えるいい機会になりますよ!
 庄司 清太(ショウジ セイタ)さん/法学部4年
コース名:世界トップレベル大学等コース
渡航地域:イギリス
派遣期間:2016年9月19日~2017年5月26日
留学計画:学修内容/エディンバラ大学に認定留学し、政治学等を学ぶ。実践活動/スコットランド国民党の支部で選挙運動のボランティア


 政治に関心を持ったのは、中学1年生の頃です。原爆ドームや特攻隊基地を見学したことで政治の影響について考えるようになり、大学では法学部政治学科を選考しました。2014年にはスコットランドの独立運動を、現地で1か月かけてみてきました。ここで一般市民が日常的に政治を熱く語る様子を目の当たりにし、こうした政治文化がどう作られたのか学ぶためトビタテに応募しました。
 留学の感想と成果としては、「理想と現実のギャップがあり、大変だった」がまず一言。大志を抱いてイギリス・スコットランドへ飛び立ちましたが、エディンバラ大学の学生とのディスカッションではスピードや内容、専門的な語彙から付いていくのが難しかったです。政党支部での実践活動でも会議が続き、内容が理解できていませんでした。しかし、3か月ほど経つと英語に慣れてきましたし、実践活動が本格スタートして市民と政治について対話する時間が増えたので、手応えが感じられました。
 トビタテのメリットは、コミュニティです。エディンバラ大学に留学していた他大学のトビタテ生たちと悩みが相談し合えて、留学後も留学計画をブラッシュアップできました。また、実践活動が必須なので、留学だけでは得られない成果が得られます。私の場合、教科書ではこう書かれているけれど市民は実際どう思っているのかが聞けて、実態感のある留学が経験できました。
 最後に一言。留学計画を練る作業が一番大変だと感じましたが、私は友人と突っ込み合いながら計画を立てました。「なぜその活動がしたいか」、「どうやって活動をするのか」、「今まで何をしてきたか」、「ここが矛盾しているのではないか」……互いに疑問をぶつけると、最後の面接で計画内容を深掘りされても返答できる力がつくし、計画自体も深くなるので是非、協力しながら計画を練ってください。

第6期生 合格者

 坂根 舞風友(サカネ マフユ)さん/法学部3年
コース名:多様性人材コース
渡航地域:イギリス
派遣期間:2017年7月28日~2018年6月30日
留学計画:修学内容/レスター大学に交換留学し、比較法研究を学ぶ。実践活動/まちづくりに関する取り組み


 この説明会に参加している皆さんは、既にトビタテ以外の奨学金についても調べていると思います。比べると分かるかと思いますが、奨学金の多くは目的が決められIELTSのスコア等が必要です。しかし、トビタテは私たちの夢に対し、お金を出してくれる奨学金。集まるメンバーも目的が異なるので、話していて面白いです。また、給付額の月16万(2017年6月現在。条件あり)はアルバイトで稼ごうとすると大変ですが、留学することで支給されるのであれば、どんなアルバイトよりもコストパフォーマンスがよいのではないでしょうか。申請書の手続きは複雑でも、これらを考えると答えは明白ではないかと思います。
 語学力に自信がなくても、留学経験がなくても問題ありません。必要なのは、留学計画を考えること。一貫性を持って計画を立てれば、面接でどんな質問をされても軸がぶれません。それが面接官に熱意として伝わりやすいし、自信を持って説明できると思います。トビタテ1期生で法学部OBの中川 瑛さんが提唱する物語理論でも言われていますが、今までの自分を振り返り、将来のビジョンに留学を結びつける。将来のために留学をどう活かしたいか、いかに面接官にプレゼンテーションできるかがキーです。私は地元で行っている活動や、イギリスの街づくりを経験して日本を観光大国にしたい!といった内容を話しました。留学が目的ではなく、留学後の未来まで考えた計画づくりをすることです。
 応募を迷うくらいなら、応募するべし。もし採用されなくても、ブラッシュアップして次期に応募すればいいのです。迷っているなら、一回でも応募してみると世界が変わってくるのではないでしょうか。

ワークショップ

報告会には、留学が決定している学生や希望している学生、
留学を検討中の学生が集まりました。

 配布されたワークシートに沿って、留学プランを考える時間が設けられました。各自でプランを考えた後はグループを作り、学生同士で自分のプランを発表。留学計画を共有し、お互いにアドバイスをしました。各グループに中大トビタテ生も加わったことで、まだ留学を検討中の学生もアドバイスが聞け、有意義なワークショップとなりました。

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