05 REPORT

【トビタテ!留学JAPAN】
「第4・5期生(台湾・フランス)報告会・第9期説明会」実施報告

2017年11月15日

 文部科学省が展開する海外留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」の第9期応募に向け、中央大学 国際センターによる説明会および日本代表プログラムに合格した学生による報告会が、2017年11月10日(金)に多摩キャンパス ヒルトップ2階Gスクエアにて開催されました。
 国際センターからは、日本代表プログラムが実践活動を伴う留学を支援する奨学金制度であること、学生が自分でオリジナルの留学計画を組み立てられるといった特徴などが紹介されました。
 続いて行われた報告会では、第4期生の大野舞衣さん(法学部4年)と第5期生の遠藤浩太さん(法学部4年)が、プログラムに合格するためのポイントや活動内容を報告しました。
 第9期応募に向けた説明会・報告会は、今後も開催予定です。また、国際センターでは日本代表プログラムに合格した本学学生たちの留学計画が閲覧できます。

第9期説明会・中大トビタテ生報告会
11月21日(火)2限 後楽園キャンパス・1226号室
11月23日(木)5限 多摩キャンパス・Gスクエア

 第9期 募集スケジュール
募集:2017年12月頃(トビタテ公式HPにて発表予定)
留学開始:2018年8月18日~2019年3月31日
※個人では応募できません。中央大学 国際センターを通してのみ、応募が可能です。
学内の応募受付期間を確認のうえ、申請してください。

留学報告会

第4期生 報告者

 大野 舞衣(オオノ マイ)さん/法学部4年
コース名:世界トップレベル大学等コース
渡航地域:台湾
派遣期間:2016年8月13日~2017年8月31日
留学計画内容:【学修内容】国立台湾大学に交換留学し、台湾憲法等を学習 【実践活動】通訳ボランティア、コンサルティング会社でインターンシップ


 私の父は日本人、母は台湾人です。こうした背景から、「日台を繋げる留学」というテーマでトビタテに申請しました。当初は7月までの留学予定でしたが、1か月延長をして台湾での時間を過ごしました。
 もともと台湾語は日常会話レベルで話せます。しかし、国立台湾大学の講義では教授の言葉が聞き取りづらく、クラスの学生たちは既にグループができていて打ち解けにくかったこともあり、思った以上に苦戦してしまいました。そんな時に助けとなったのが、現地学生たちによるバレエサークルへの参加です。趣味であるバレエを通じて台湾人の仲間ができ、彼らから生きた台湾語が学べました。また、台湾人の輪に入ることで日本人がどう見られているか、日本人と台湾人の両親を持つ私が日台を繋げるためには何をすれば役に立つかを考えるきっかけにもなりました。
 実践活動では、ボランティアとインターンシップを行いました。ボランティアでは、台湾文化を伝えるサマーキャンプで通訳や資料作成を担当。インターンシップでは現地コンサルティング会社でお世話になり、台湾進出を計画する日本企業や、台湾、日本に留学する学生のコンサルティングをしていました。
 留学中にトビタテ生たちと一緒にシンガポールへ旅行したことも思い出です。トビタテに参加したことで、中大にいては出会えなかった人たちとの人脈が築けました。
 応募のための申請書を書くにあたって大事なことは、募集要項を読み込むことです。文字量が多いので目を通すのもめげそうになりますが、どのような人材が必要とされているかが分かります。過去、現在の自分を振り返り、自分のなりたい未来の姿を思い描く。その姿を相手のニーズにマッチさせることが重要だと思います。

第5期生 報告者

 遠藤 浩太(エンドウ コウタ)さん/法学部4年
コース名:世界トップレベル大学等コース
渡航地域:フランス
派遣期間:2016年9月1日~2017年5月31日
留学計画内容:【学修内容】リヨン政治学院に交換留学し、RH(リプロダクティブ・ヘルス)やEU法、東南アジアの歴史、法哲学などを学修 【実践活動】労働組合等で研修


 高校生の時、ブラックバイトを経験して働き方に疑問を感じ、労働法に関心を持つようになりました。大学1年の時には、語学留学を兼ねてフランスで労働調査を実施。現在は労働社会学を研究しており、日本の労働を変えたいという思いから今回のフランス留学を決めました。しかし、もっと根底にあったのは、外の世界を見てみたいとか、フランス語をもっと話せるようになりたいという理由です。
 留学した時はフランス大統領選の時期で、政治集会のイベントでは大統領候補の人たちが政策を語るなど、白熱していました。ここで出会った現地の人からは、福島の事故やデモについて聞かれました。リヨンの大学でも日本の司法制度や天皇制度、原発について聞かれましたが、それらの質問に対してフランス語で十分に答えられずにいました。日本のことを語れないのに、海外に出ている。複雑な気持ちになり、答えられなかったことはよく調べて、次には答えられるようにしていました。
 トビタテの目標は、フランスと労働組合への興味、2つが交わってできたものです。皆さんにも、小さな好奇心を大事にして欲しいです。ただし、「ゼミで労働法を学んだからフランスでも労働法を学ぶ」という計画ではすごく短絡的で、その間に何か活動を入れてください。自分の興味分野があれば、それに対して行動を起こす。人に会ったり、企業を訪問したり、そこで自分が感じたことを目標の理由にする。そういう話し方をすると、エピソードを語る時に相手に熱意が伝わります。そして、なぜ留学をしたいか考えて欲しいです。どういう仕事に就きたいか、留学がそれにどう活きるのか。一貫性があれば、面接でも「この学生が言っていることは説得力がある」と思ってもらえます。
 また、留学計画を共有する仲間を作ることはすごく大切です。私は授業後や休日にはトビタテに応募する人たちと集まって、計画を見せ合いました。他の人の計画のよさを知り、客観的視点から自分の計画の欠点を指摘してもらう。こうして計画を修正できたことで、合格に繋がったと思います。

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