05 REPORT

春季短期留学プログラム in Hawai’i

2014年03月12日

新たな留学の機会を提供するため、2013年の春学期から開始された春季短期留学プログラム。2年目となる今年は、ハワイ大学マノア校(米国)、フィリピン大学ディリマン校(フィリピン)、オークランド校(ニュージーランド)、モナッシュ大学(オーストラリア)、スゥインバーン大学(オーストラリア)の5大学へ約1ヵ月間、学生を派遣しています。

この短期留学プログラムを通して、学生たちはいったいどんな学びや体験をしているのでしょうか。海外拠点第1号となる「中央大学パシフィックオフィス」を開設したハワイ大学マノア校に留学中(2014年2月16日~3月18日)の学生たち20名のとある1日に密着しました。

■「春季短期留学プログラムを終えて~参加学生の声~」は記事下のリンクからご覧ください。

【3月6日午前】Field Trip:ハワイプランテーションビレッジ

ハワイプランテーションビレッジ

ハワイプランテーションビレッジは、20世紀初頭のハワイにおいて盛んだった砂糖キビプランテーション内の建物を再現し、展示・公開している野外博物館です。1900年~1930年代後半までプランテーションで働いていた様々な国の労働者の住居の中には、生活用品や資料などが収められ、当時の様子を垣間見ることができます。

カネシゲ氏による事前説明

この日、学生たちはバスで到着後、まずはインフォメーションセンター横のオープンスペースで、ガイドを務めるジェイソン・カネシゲ氏から、ハワイにおける日本人移民の歴史について説明を受けました。砂糖キビプランテーションの大規模化に伴い1868年から移民が開始されたこと、1885年には日布渡航条約に基づく簡約移民によって日本人移民が急激に増えたこと、砂糖キビプランテーションには中国、ポルトガル、プエルトリコ、フィリピン、韓国など様々な国からの移民がいたが日本人が一番多かったこと、1924年には排日移民法により日本からの移民が事実上停止したことなど、見学にあたってベースとなる知識を得ました。 

その後、学生たちは、タイムトンネルをくぐって、1900年代初頭のプランテーションビレッジ再現エリアへ。ここには、外国人がもたらした伝染病などで急激に人口が減少したハワイ原住民の代わりに安い労働力として連れてこられた外国人移民の住居が年代順に展示されています。学生たちはカネシゲ氏の解説を聞きながら、歴史をたどって各住居をじっくりと見学しました。住居以外にも、床屋や商店、診療所など、当時のプランテーション内にあった建物なども再現されており、用意された1時間半ではとても足りないほど。学生たちにとっても大変心に残るField Tripとなりました。

見学する学生たち
カネシゲ氏が解説
プランテーションビレッジ全景

Field Tripの感想

鈴木沙耶華さん(商学部商業貿易学科1年) 

今までリゾートな部分しか見えていなかったのですが、20世紀初頭のハワイには想像以上に日本人移民が多くいて、薄給で厳しい生活を送っていたことを知りました。また、アジアやヨーロッパなどからの移民も意外と多く、孫文やオバマ大統領など各国の著名人も住んでいたことを考えると、ハワイは小さな島ではあるけれど、世界の歴史に関与している、歴史的に価値のある島だと感じました。知識として知っているだけではなく、Field Tripを通して実際に肌で感じることができ、とてもよい経験になりました。

【3月6日午後】English Academic Presentation:担当 Curt Hutchison

English Academic Presentation

午後はハワイ大学マノア校に戻り、アカデミックプレゼンテーションの授業が行われました。滞在期間中7コマ同授業がありますが、この日はアカデミックプレゼンテーションにおけるパワーポイントの効果的な作成方法について学びました。 

Curt教授は、文字色と背景のコントラストはどの組み合わせが一番見やすいか、アニメーションはどう活用したらわかりやすいか、スライド内の文字数はどれぐらいが適当かなどを、様々な例を見せながら説明。よりよいパワーポイント資料を作るためにも、友人などに見てもらい、客観的な意見をもらうことが大切だと説きました。

その後、実際の作例を見せ、学生たちに「このプレゼンテーション資料のどこが良くて、どこがダメなのか」を問いかけ、皆でディスカッションを行いました。

授業の最終日には、学生たち自ら今回の留学での経験をもとにしたプレゼンテーションを披露することになっているため、皆真剣にメモをとっていました。

 

留学生活etc.

気になる留学生活について、短期留学中の熊田佑紀さん(文学部人文社会学科国文学専攻2年)に聞きました!

■宿泊先について
大学構内にある、ゲストハウスです。ここを利用する方々は、外部から来た教授や、私たちと同じような留学生がほとんどのようです。大学内にあるため、授業にも行きやすいですし、毎日ハウスキーパーの方が部屋を掃除してくれるため、大変快適に過ごさせて頂いています。また、地下にはコインランドリーやアイロン掛けや電子レンジ、さらに部屋にもキッチンや食器があるため、料理をすることも可能です。フロントでは両替を頼むこともできますし、何よりフロントに居る方々がとても優しくて、これ以上いい環境はないほど、不便なく暮らしています。

■食事について
朝、昼、晩と利用するのは、大学の近くにある2つのカフェです。土日はブランチのため1日2食です。ここでは、毎日自分の好きな料理を好きなだけ食べられます。つまり、毎日バイキングのようなものです。メニューのバリエーションもとても多く、こちらに来た当初は毎日飽きることはないだろうと思っていましたが、やはりこちらの文化の影響か、揚げ物やカロリーの高い食べ物が多いように感じられます。ですから、健康管理のためにも、食べる量は自ら制限するように心がけるべきだと思います。調味料も置いてあるので、なんとか調節して飽きずに食べることができます。

■交通の便について
ワイキキへはThe Busを使っていきます。大学構内や、大学近くの至る所にバスストップがあるので、バスの番号を確認して向かいます。交通手段がThe Busに限られるので、バスを待っている時間がどうしても長くなってしまう時がありますが、それ以外の交通手段もなかなか考えられないため、少し不便ではありますが仕方ありません。現地の大学生も同じくThe Busを利用するので、The Bus専用のアプリをダウンロードして、バスの運行情報を確かめながら、どのバスストップに乗るのが一番最短かを考えているようです。

■WiFi環境について
大学構内にあるWiFiと私たちが泊まっている施設のWiFiを主に普段利用していますが、当初はインターネットをつなげるのにも苦労しました。しかし、こちらに来る前に大学側からWiFiのパスワードが送られており、自らパスワードも変えることができていたので、WiFi環境にそれほど苦労しない人も多かったと思います。もちろん、大学外では、FreeWifiを探さなければならないのは面倒ですが、こちらの生活に慣れてしまえば、問題ありません。

春季短期留学プログラムを終えて~参加学生の声~

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