05 REPORT

本学チームが『グローバル人材育成フォーラム』へ出場!

2015年01月14日

グローバル人材育成フォーラム
  12月6日(土)、2回目となる『グローバル人材育成フォーラム』が明治大学で開催されました。文部科学省「経済社会の発展を牽引するグローバル人材育成支援」の採択校東日本第2ブロックによるイベントで、本学を含めた18大学が参加。大学生のほか、高校生や一般参加者など約600人が来場し、盛大な催しとなりました。
グローバル人材育成フォーラム

 第1部では、国際協力機構(JICA)の理事長・田中明彦氏が「国際協力の最前線」について講演。第2部では学生チームが「開発と貧困」を切り口に、英語でプレゼンテーションを行いました。このプレゼンには、18大学中、予選審査を通過した8大学の選抜学生チームが参加。中央大学からは学内コンペ「『Go Global Japan』学内英語リサーチプレゼンテーション大会」で最優秀賞に輝いたチーム「Energy Plant Phykos」(エナジープラント ピューコス/旧チーム名:中央大学理工他)がエントリー。予選審査を通過し、壇上で練習の成果を発揮しました。

第一部 基調講演「国際協力の最前線」  

 登壇したJICA理事長・田中氏は、2014年は日本が国際協力を開始して60年の節目に当たることに触れ、19世紀以降の世界経済の推移を紹介。経済格差の南北問題について、「南の一部で開発が進んでいますが、経済・所得の格差や資源の希少
化、生産性向上・社会開発の減速(中所得国の罠)などの問題があり、順調に先進国化できずにいます」とコメント。
 国際援助では「先進国が開発途上国を援助するという構図が変わり、現在は中国のような途上国が援助を増やしています」と、援助する側、される側の双方に変化が起こっていると述べました。 日本の国際協力については、平和構築・脆弱地域支援や技術協力などを説明し、「国際協力は相手国を元気にすることによって、自分たちも元気になることだと思います」と締めくくりました。

第二部 英語プレゼンテーション
テーマ「グローバル社会における『開発と貧困』問題」
■テーマ趣旨■
東西連戦終結後、世界は急速にグローバル化したが、政治的にも経済的にも安定したとは言い難い。
世界を不安定化させている要素のひとつである「貧困」に焦点を当て、世界を安定化させる処方箋を様々なアプローチで、若者らしい視点から示して欲しい。
 
学生たちは10分の持ち時間の中で、貧困を解決するための提案を英語で発表。
それぞれのチームが大学のカラーを感じさせる意見を述べました。
 
本学代表チーム・Energy Plant Phykos 発表
テーマ「New Energy for Independence(自立のための新エネルギー)」概要

 
 産業革命以降、先進国では豊かさを求めて多くのエネルギーを消費してきました。結果、自国を発展させることに成功しましたが、その代償としてCO₂排出による地球温暖化が加速。環境の変化に対応できない開発途上国の人々が、温暖化の被害を受けています。
 これを解決するために私たちが着目したのが、CO₂を出さないエネルギー。しかし、水力や地熱を使ったクリーンエネルギーの恩恵を受けられるのは、特定の地形や気候を持つ国だけです。
 そこで提案したいのは、微生物由来でエネルギーを取りだす方法です。バイオエネルギーは人間にとって有益な穀物を使うことなく、資源を持たない開発途上国でも利用できます。こうした技術を使って自国でエネルギーを生産すれば、エネルギーが供給できるうえにCO₂濃度上昇による気候変動が小さくなって、安定した経済成長が望めるようになります。しかも、途上国だけでなく資源の乏しい先進国にもこの技術はメリットになります。
 先進国の技術を自国の利益だけでなく途上国のエネルギー開発に使うことで、技術提供国の信頼は高まり、国同士の相互信頼が築けます。途上国がエネルギー面で自立し、日々変化する環境に対応できる体力をつけることは、資源を持たない途上国にとって本当の意味で自立に向かう第一歩になるでしょう。
 自立的な成長は、先進国との対等な関係の構築にも繋がります。この関係は、私たちが考える本当の意味でのグローバル化であると確信しています。
 

岡 大樹(経済学部経済学科)・加田悠真(理工学部生命科学科)・小見山裕太(理工学部物理学科)
写真左より
 
 

グローバル人材育成フォーラム

武石智香子副学長、ヘッセ国際センター副所長をはじめ、教職員が応援に駆けつけました!

グローバル人材育成フォーラム

審査結果の発表を待つEnergy Plant Phykosほか、選抜学生チームたち

グローバル人材育成フォーラム

フォーラムのラストは、選抜学生チームの集合写真の撮影で締めくくり。みんな頑張りました

中央大学(Chuo University)の“C”をかたどったキメポーズ。
忙しい合間を縫って練習を重ね、クオリティの高い発表を披露しました!

審査結果
1位 一橋大学
2位 東京医科歯科大学
3位 昭和女子大学

各チーム引けを取らないプレゼンテーションだったため、審査時間が延長されるひと幕もありました。中央大学は惜しくも入賞を逃しましたが大いに健闘し、盛況のなか閉会しました。

その後の会場アンケートでは、
●バイオエネルギーによる経済的・資源の面での自立という考えが新しかった
●可能性にあふれる提案で、実用化すると良いと思う
●根拠のしっかりした発表で良かった
(以上、抜粋)
など、好意的な感想もいただき、発表した学生にも大いに励みになりました。
 

出場に際しては多くの皆さまに応援いただき、ありがとうございました。
※このイベントは来年度も予定されています。

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