05 REPORT

【中央図書館 × 国際センター × ProQuest】留学先でも困らない! よくわかる学術データベース講習会

2019年08月05日

 2019年7月1日(月)、多摩キャンパスヒルトップ2階Gスクエアにて、中央図書館と国際センターの共催による「留学先でも困らない! よくわかる学術データベース講習会」が開催され、多くの学生が参加しました。
 
 中央大学図書館では、授業や研究活動、卒業研究に必要不可欠な文献・資料を入手できる、さまざまなデータベースを用意しています。そのうちの一つ『ProQuest』は、人文社会科学から医学・自然科学・工学まで、あらゆる学術領域の全文または書誌抄録情報など、19,000タイトル以上の文献情報を収録している世界最大級の学術情報全文データベースです。また新聞においては、『The New York Times』や『The Washington Post』をはじめとする世界中の主要1,000紙以上(欧文)の最新号まで全文記事を提供する”ProQuest Newsstand”も収録しています。海外留学前の準備に、渡航先、帰国後、どの段階においても役立つデータベースです。

▲講師を務めたProQuest社の小林隼氏

 今回の講習会には、講師に、ProQuest日本支社でトレーニング&コンサルティングを担当する小林隼氏をお迎えし、『ProQuest』から学術情報や文献を入手して活用する方法や便利な機能を講義していただきました。小林氏は、高校卒業後に渡英し、大学、大学院、6年間をイギリスで学びました。その後は、Dealogic社、トムソン・ロイター社を経てデータベース・インストラクターとして、現在はProQuest社で活躍されています。
 小林氏は、留学生時代にもっと図書館を利用すればよかった、データベースがあればもっと効率よく勉強できた等、さまざまな思いがあるようです。ご自身の留学経験から得たアドバイスも含めながら、データベース『ProQuest』の利用方法を熱く指導していただきました。

 

学外からはもちろん、留学先からでも利用可能! 
データベースを賢く使って効率よく情報を入手してみよう

 留学先の各大学にも図書館があり、その大学での学習や研究に相応しい資料は整えられていて、情報収集はもちろん可能です。しかし、そこでの使い方を学び、使い慣れるまでには時間がかかります。  
 中央大学図書館の提供する、『ProQuest』をはじめとした雑誌・書籍等収録数が世界的に大きな規模のデータベースの中には、学外からでもアクセスすることができるものがあります。 留学先での情報収集に困ったとき、使い慣れたもので調べたいときに、中央大学図書館のデータベースを利用してみましょう。留学前に使い方をマスターすることで、留学中の貴重な時間も節約できる、大変便利なツールです。

●『ProQuest』とは? 何が調べられる?

 『ProQuest』は、学際的なリサーチを可能にした総合リサーチデータベースです。人文社会科学系から自然科学など幅広い学術分野の雑誌論文新聞記事など、世界各国のものまでを収録しています。基礎的な情報収集に利用できます。
 またProQuest等のデータベースを利用して検索した情報は、レポート類、学位論文等の参考文献として認められています。

「翻訳」や「査読」の機能が付いているほか、プレビュー画面から記事の要約を確認することも可能。さらに、参考文献リストを作成する機能もあり、コピーして自分のドキュメントファイルに貼り付けることもできます。

中央大学で利用できる『ProQuest』

プラットフォームの『ProQuest』からは、以下のコンテンツを横断検索することが可能です。中央大学図書館のデータベースリストの各項目からコンテンツに入ることもできます。

※以下のコンテンツ名をクリックすると、中央大学図書館のデータベース詳細に移行します。
 
■ProQuest  
約160の学術分野を網羅したProQuest最大の総合全文データベース。
ProQuest社が提供する代表的な分野別データベースを含み、雑誌論文や新聞記事、学位論文、調査レポートなど幅広いコンテンツを収録。
 新聞記事については、創刊号から収録したHistorical Newspapersと カレントな新聞データベースGlobal Newsstreamがあります。Historical Newspapersでは、記事や論説のほか、写真や広告も検索し、PDFで入手することができます。本学では以下の4紙が閲覧できます。 ■新聞についての詳細はこちらから 

■ProQuest ABI/INFORM   
ビジネスおよび経営に関する約8,500タイトルの記事索引とそのうちの約80%については記事全文を収録しています。
世界中のビジネス・経済動向や企業の歴史と戦略、競合・製品情報などビジネスとその関連分野のあらゆる情報を対象としています。学術雑誌だけではなく、The Wall Street Journal(全文)、学位論文(全文)、国別政治経済レポートのEIU ViewsWireや著者情報のAuthor Profiles from Scholar Universeなども含まれています。
 
■ProQuest  Congressional   
米国議会委員会資料の包括的索引。
上下両院の各種委員会・小委員会等の公聴会議事録・報告書・配布資料・
各種文書などのデータを1970年から最新分まで収録し。また、上下両院の公聴会・委員会レポートの全文データも検索することができます。

■ProQuest Dissertations & Theses Global  
北米を中心に、世界の大学の学位論文(博士論文/修士論文)の書誌情報を収録しています。うち、1997年以降の学位論文についてはPDFファイルで全文を収録しています。
 

●データベース検索とGoogle検索の違いとは? Google検索だけじゃダメなの?

 データベースとは、検索による情報発見を容易にするために、構造化され、整理された情報の集まりを意味します。
 その対象には、企業や組織と関連するデータや、研究で利用される学術論文などの学術情報、政府が公開する統計情報など、さまざまな情報が含まれます。

 データベースの多くは、収録される情報に商業価値があることなどの理由から、通常のインターネットでは利用することができません。このような非公開のインターネット上の領域は「深層ウェブ」と呼ばれています。一方、Google や Yahooなど、インターネット検索エンジンで検索が可能なインターネット上の領域を「表層ウェブ」と呼びます。
 「深層ウェブ」の世界は、「表層ウェブ」よりもはるかに大きく、その規模は9倍以上と言われています。そして、理論と仮説を学術研究の手法により批判的に検証し、結果として生産される「学術情報」の多くは、ProQuest社のような学術出版社が提供するデータベースに収録されるというかたちで、「深層ウェブ」の領域において管理されています。

 大学生の皆さんが執筆する卒業論文やレポートも含めて、大学で生産される情報は、この「学術情報」を信頼性の根拠としています。従って、一般に公開されているインターネット上(表層ウェブ)の情報のみを利用して大学でのレポートや卒業論文を執筆することは、全く十分ではない=「Google検索だけではダメ」なのです。 

 このことについて、より詳しく知りたい人は、図書館に所蔵されている論文の書き方に関する書籍を参照するか、図書館が開催している情報検索または文献引用についての講習会等にぜひ参加をしてみてください。

●学外、海外から、中央大学図書館を利用して、
『ProQuest』を含むデータベースにアクセスする方法は2種類

・「学認」~バッテリー消費が少なくお勧めの方法
学認による認証連携に対応したデータベース・オンラインジャーナルであれば、自宅などのインターネット環境から中央大学シングルサインオンシステムを経由して、学内と同じように利用することができます。  
・「VPN
VPN(Virtual Private Network 仮想プライベートネットワーク)という技術を使い、 自宅や海外など、大学以外の場所からインターネットに接続している状態でも、あたかも、中央大学内からアクセスしているようにするサービスです。これにより、学内ネットワークに限定して公開されているデータベースの閲覧やサービスの利用が可能です。  

『ProQuest』を使ってみよう

ProQuestデータベースの使い方を簡単にご紹介します。
※ 画像をクリックすると拡大画像になります。
図書館トップ

①図書館のトップページ
「資料を探す」内のデータベースリストをクリックすると、中央大学図書館で利用できる「データベース」の一覧表に移行します

リスト(一覧)

②データベースリスト(一覧)画面
下にスクロールしていく。『ProQuest』シリーズは、リスト内の2.電子ジャーナル のほかに、3. 新聞全文情報、9. 経済・ビジネス・企業情報、11.その他のカテゴリーにあります

リスト

③データベースリスト(Databases)一覧画面
②をスクロールしていくと、『ProQuest』シリーズが見つかります。タイトルをクリックすると、それぞれの詳細ページに移行します

説明

④「ProQuest」詳細画面
概要や使用できる端末の注意点等の詳細ページ。頁末のボタンをクリックすると、データベースに移行できます

基本検索画面

⑤ProQuestの基本検索画面
調べたいカテゴリーを選択し、白いスペース部分に、検索キーワードを入力します。
画面下方部にある「検索のヒント」を利用すると、より効率よく検索をすることができます

検索結果

⑥検索結果例:chuo university japan
左側の必要な個所にチェックすることで、さらに詳細な検索ができます。さらに翻訳機能も付いているので和訳も可能です

留学生向けのデータベース講習会が同日開催されました
~【Chuo University Central Library-Chuo University International Center】Improve your research and study with ProQuest database in Chuo University

 同日、「留学先でも困らない、よくわかる学術データベース講習会」に先立ち、留学生を対象としたデータベース講習会が中央図書館と国際センターの共催により開催されました。参加した留学生の皆さんは、講師の小林氏による英語での講義を熱心に聞き入っていました。

講義の内容 ~course content

 What is different from Google?
 
And what ProQuest offers you as databases.
-What contents are available from ProQuest for Chuo University
-details of its platform and Databases.
-Some examples of how you can use ProQuest in Chuo University



About ProQuest

“ProQuest" is one of the largest academic databases in the world. 

It provides students and researchers with a comprehensive collection of research information, including not only scholarly journals, but also dissertations and theses, working papers, newspapers, industry reports, etc.

The contents are indexed by the renowned experts, which realizes the easy navigation of the vast amount of information with a series of useful functionality for academic research, such as creating  bibliography and managing the contents.

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