05 REPORT

【国際経営学部】楊川ゼミ合宿において、米国でスポーツビジネス・ マーケティング、グローバル人材育成を展開する岡本 佳文 氏が特別 講演しました

2023年05月11日

 2023年4月7日(金)、国際経営学部の専門演習IIの合宿(担当:楊 川 准教授)において、アメリカ・日本でスポーツビジネス、スポーツマーケティング等の分野でご活躍されている岡本佳文氏をお招きし、「グローバル人材育成」をテーマにご講演いただきました。箱根で合宿中の楊 川ゼミ(3年)と米国在住の岡本氏とオンラインで結び、同ゼミの4年生もオンラインで参加するハイブリッド形式で実施されました。

 【 岡本 佳文 氏 ◇ プロフィール 】
岡山市出身。岡山東商業高校、中央大学商学部卒業。
小学校の頃から野球に打ち込み、高校ではキャッチャー、中央大学では硬式野球部のマネージャーとして活躍しました。大学卒業後はカナダ、アメリカへ渡り、米国の4大メジャースポーツ(野球、バスケットボール、アメリカンフットボール、アイスホッケー)において、日本人として初めて正社員になり、米国Disney Sports Entertainment社を含め数々の会社で実績を積みました。その後は、約130年の歴史をもちMLB、WBCの公式試合ボールなどで有名なRawlings 社の日本法人の初代社長&GMに就任し、星野仙一氏(故人)と共同でアメリカプロ野球球団のオーナーにも就任するなど、アメリカと日本で3社を創業しました。現在は、日米のスポーツビジネス、スポーツマーケティングの分野でスペシャリストとして、多くの企業で顧問、コンサルティングを行いながら、グローバル人材育成にも力を注いでいます。

 今回の講義では、「グローバル人材育成」をテーマとして、激化する国際競争や進化の著しいAIテクノロジーの進む中で、世界で活躍できる人材になるために必要なことを具体例を交えながらお話いただきました。

 岡本氏の大学在学中から渡米、現在までに取り組んできた経験や工夫、世界で見聞きしてきたこと、グローバル人材育成にかける思いなど、アントレプレナーシップマインドに富んだ内容になりました。具体的には、大学1年次に中央大学の野球部在籍中にオリンピック米代表が中大野球練習場で練習する様子を目の当たりにしたことが夢の始まりとなり、卒業後はアメリカで野球に関わる仕事をしようと決心したこと。アメリカで駆け出しの頃に、有名な日系電機メーカー副社長とのコネクションを作るために行った交渉エピソード、マナーの大切さや顔を覚えてもらうためのプロモーション、企業に永遠に帰属して働くのではなく自分の武器を持てればどんな会社にいっても通用すること、夢を実現させるために実行してきたことなどを学生に向けて熱く語りかけました。
岡本氏から学生へ「グローバル人材になるための秘訣」
・誰にも負けない武器を持とう。
・大好きなことを見つけて無我夢中に。
・オンリーワンを目指そう。
・就社ではなく、就職をしよう。
・セルフプロモーションを大切に(話す力を身に付ける)。
・若いうちにたくさんミスをしよう。
・10年後、20年後、その先を予期予測する。
・リサーチ、新聞や読書の大切さ。
・ネットワークを作ろう(素晴らしい人との出会う)。        

 楊ゼミの学生たちは、夢を持つことの素晴らしさ、将来国際的に活躍する人材となるために必要な素養や社会の変化に柔軟に対応できる力を身に付けることの大切さを学ぶことができたようです。

特別講義を終えて~学生たちの感想、夢や思い&岡本氏からのフィードバック

(4年  鈴木さん)いま就職活動中ですが、ブレている自分がいます。今日のお話を聞いて自分の強みや改善点をしっかりと分析して、「料理と笑顔」この2つを軸に食品関係の企業を目指して頑張りたいと思いました。
(4年  高橋さん)大工職人不足を解消するための人材育成に興味をもっていますが、その分野でやっていけるのか不安です。
(3年  村田さん)ラグビー部で選手兼マネージャーをしていてスポーツビジネスに興味があるので、今日のお話はとても勉強になりました。まずは、自問自答繰り返し、自分の納得のいく道を探していこうと思います。
(3年  富田さん) 時間の大切さというものをすごく感じました。また、「夢があるならお金と時間を大切にしながら夢へ全力で駆け抜けるべき」というお言葉にやる気と希望をいただきました。
(3年  郭さん)
経営やコーディネーター等、人とコミュニケーションできる仕事に就きたいです。夢は自分を育ててくれた人たちを豊かにすることです。この講義を聞いて将来の計画など、より有意義なことに時間を有効に使いたいと思いました。
(3年  西村さん)時間は誰しもが平等にあるものなので今一度使い方を見直そうと思いました。やりたいことが見つかっておらず、このままではいけないと焦っていますが、教わったことを生かし、将来への計画を決めるための準備をしようと思いました。
<その他の感想>
・とても熱くパッション溢れた講義でした。アメリカMLBで成功した経験から、私たちにいろいろな考え方を教えてくれました。
・自己紹介については、どうすればもっと他人に興味持たされるかと丁寧に説明してくださり勉強になりました。
・就職活動は自分の一生を決める決断で、大学卒業後に入った会社で生活を回していくのだと思っていだので、就職が怖いと言う気持ちが強かったのですが、岡本さんの「就社ではなく就職を」との言葉を聞いて、就活に対しての価値観が変わりました。
・自分の強みを生かし自分の興味を伸ばし、それらをできるだけ将来の仕事にする必要があることを学びました。
・自分は中国の文化に関心があり学んでいるのですが、岡本さんのお話を聞いて、積極性をもって日本と中国の両国に貢献できる仕事をしたいと、より強く思いました。
・国際経済や金融のニュースに関心を持たず、国際的な出来事について深く理解していなかったことを反省しています。今後はニュースを見る習慣を養っていきたいと思います。
・岡本さん自身が学生時代から経験を重ね、グローバルで活躍する人材になるには何に力を入れるのか、学生一人ひとりの悩みに真摯に答えてくださったことが大変勉強になりました。

岡本氏からのフィードバック

The only way to do great work is to love what you do !
・自分が一番情熱と愛情をかけられることを仕事にしていれば、大変なことはあっても苦しくないものだ。無我夢中になれることを見つけよう。
・世界中には満足に食事を取れない人もたくさんいる。世界中の人のためにがんばってほしい
・若いうちだからこそ、リサーチや準備をたくさん行い挑戦する怖さを知る、もしミスしたらそこから学べばよい。たくさんミスしてください。
・自分や夢等を知る方法として真っ白な紙に思いつくままに書いてみる。好き嫌い、自分、家族や友だちのことなどあらゆる気が付いたことを書いてみるといい。それをまた時間を空けてもう一度に書いてみると、同じことを書いていたりする。人は成長すると変わっていくけれど変わらないものもある。書くことで気づきを得られるからぜひやってみてほしい。さらに、書いたことを見て音読する。目で見て耳で聞いて五感で感じることが大事。

【担当教員】国際経営学部 准教授 楊 川 から一言

 合宿時のオンライン講義に続いて、このたびはグローバル人材育成をテーマに対面でミニ講義をしていただきました。従来の日本の就職、就社の常識は世界では通用しません。これから社会に出て行く学生達に、グローバルで活躍するためには何が必要なのか、ご自身の経験も踏まえて具体的なお話しをしていただきました。グローバル人材を目指す学生には自身のキャリア形成を考えるいいきっかけになったと思います。

■研究分野:
ミクロ経済学、理論経済学、応用経済学
(Research field)Microeconomics,Theoretical Economics,Applied Economics
■担当科目:計量経済学入門
(Subjects)Introduction to Econometrics

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