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05 REPORT

【国際経営学部 専門演習Ⅳ】米国でスポーツビジネス・マーケティング、グローバル人材育成を展開する岡本 佳文 氏による「キャリアデザイン公開特別講義」を3クラス合同で実施

2023年06月20日

      JD(ジョブディスクリプション)とグローバルキャリアについて学ぶ

 アメリカ・日本でスポーツビジネス、スポーツマーケティング、グローバル人材育成等の分野でご活躍されている岡本佳文氏(中央大学ОB)による特別講義「GOGLOBAL!キャリアデザイン公開特別講義」が、2023年5月26日(金)に多摩キャンパス FOREST GATEWAY CHUO F507教室で実施されました。

▲岡本氏からの問いかけに手を挙げる学生たち

 国際経営学部  専門演習Ⅳの3クラス(中村 潤 教授、ドゥマヤス アリャン デラロサ 准教授、楊 川 准教授)に所属する4年生のほか、国際教育寮からの公募で、文学部1年の学生と国際経営学部2年の留学生が参加しました。講義のテーマは、「JD(ジョブディスクリプション)とグローバル人材育成」。日本ではまだ馴染みの薄いJD(ジョブディスクリプション)とはどのようなものか、日本と海外におけるキャリアの考え方の違い、米国の就活、グローバルに活躍するために必要なこと等について、講師として登壇いただいた岡本 佳文 氏からご自身の経験と具体例を交えながら講義していただきました。

 参加した4年生は、就職活動中、内定獲得済、大学院に進学予定等、それぞれの進路現状は異なっているようですが、卒業後の自分について夢を描きつつも揺れる時期でもあるようです。米国と日本を行き来しながら活躍する大先輩から、JDという新しい考え方、海外の就職事情、グローバルパーソンに必須なこと、夢と志など、さまざまなアドバイスを聞き、残りの大学生活をどう過ごしてゆくか、これからの生き方や仕事に生かしていきたいという感想を持ったようです。以下で講義のポイントや学生の感想をご紹介します。
 

講義のポイント

  今回の特別講義では、まずJD(ジョブディスクリプション)とはどのようなものか、併せて日本と海外におけるキャリアの考え方の違いを解説していただきました。そしてこれから世界で活躍できるグローバル人材として成長するためには、どのような価値観や考え方をもつ必要があるか、夢や目標・志の違い、コミュニケーションスキル、将来を予測したリサーチと情報収集の重要性などについて、ご自身の大学生時代から現在に至るまでのさまざま経験を例に挙げながら、具体的にお話いただきました。
 今の日本企業の多くが自社スタイルに従業員を当てはめてゆく雇用スタイルですが、今後の日本企業は海外と同様に、JD(ジョブディスクリプション)を使用した「ジョブ型雇用」に進んでいくようです。それに対しては、自分のスキルと武器、アントレプレナーシップマインドを持つことが必要で、夢や志、目標や目的を意識しながら、計画・実行することが大切であると語りました。また、若い学生たちが将来に向けて夢や志をもって歩んでゆく上では、失敗を重ねることが学びにつながり、無我夢中に好奇心、探求心、向上心を持ち続けて行動していこうとエールを送りました。今回の講義が実現できたこともご縁をいただいたことであり、人との出会いを大切にし、コミュニケーションを通して人と強固なつながりを築いていく、さらに、すべては健康な心と体があってこそであると、講義を締めくくりました。
  【キーワード】
  ●JD(Job Description/ジョブディスクリプション)
  ●就職・就社、働き方
  ●目標、目的、夢、志
  ●計画、実行力、将来の世の中を予想する
  ●無我夢中、好奇心、探求心
  ●ネットワーキング、コミュニケーション力、邂逅(かいこう)
  ●健康
    ※JD(Job description/ジョブディスクリプション):  職務定義書。
     雇用や業務範囲の決定、業務の進め方、評価等において使われる書面のこと。

 学生たちの感想(抜粋)

・その目標をなぜ達成したいのか、まず目的を確認し、具体的にすることの重要性を学びました。

・グローバルな視点と意欲的な姿勢を持ちながら、自身の目標に向かって挑戦することが、成功への道を切り拓く鍵となるのかもしれません

・30年後の未来を予測し、夢や目標をもって、無我夢中で取り組むことは、大切な心構え。

・夢は自分がなりたい姿を思い浮かべるもの、志は自分自身の周りも巻き込みながらありたい状態を思い浮かべるものというお話が印象的でした。私も大学卒業までの約10か月の間に、たくさんの価値観や出来事に触れ、自分なりの夢や志を探していきたいです。

・私が今まで持っていた夢とは、少しの努力で手に入れることができる「目標」であるということを認識できました。新たな”実現したいと思える夢”を持とうと考える良いきっかけになりました。

・「目を見て、力強い握手をしよう」。人と人とのコミュニケーションでは感情も重要。AIの同時翻訳を介してでは成し得ないコミュニケーションを大切にしようと感じた。「目を見て、力強い握手をする」を実践したい。

・「利他的行動」に共感した。

・常に疑問を持ち調べることが重要。調べることで、知識の定着とその派生で新たな観点も生まれるのだと感じた。

・グローバル化が進む現代社会において、積極的な行動や独自の武器を持つことが重要である。

・自分はもちろん、周りにもワクワクを届けられるような人生を送りたいと心から思いました。

・「若いうちはたくさんチャレンジを試みよう」何度も失敗を重ねることでさまざまなことを学べる。

・岡本氏は大学時代は全く英語が話せなかったというが、それでも単身アメリカに渡り、マイナーチームのインターンシップなどに参加し、お金がなくてチームのクラブハウスに寝泊まりされたという。アメリカで成功するにはやはり、自らが主体となって行動しなければならないと感じました。

・インターネットなど無い時代に、旅行代理店や空港に電話をして英語でのコミュニケーション能力を磨いていったという行動力がすごいと思った。

▲中央大学商学部を卒業後、まだ携帯電話等が普及していない時代に、夢を抱いてカナダ・アメリカに渡った時の想いを語っていただきました

▲「手の平に地球を乗せてみよう。スマートフォンを持つことは地球を持つことと同じ」と岡本氏

▲司会進行を務めた国際経営学部准教授 楊 川による開会の挨拶

▲質疑応答の様子。多くの学生から具体的な質問が寄せられました

▲講義終了後。岡本氏にお礼の挨拶を希望する学生が列をなしていました

岡本 佳文 氏 プロフィール

Yoshifumi OKAMOTO 岡山市出身。岡山東商業高校、中央大学商学部卒業。
小学校の頃から野球に打ち込み、高校ではキャッチャー、中央大学では硬式野球部のマネージャーとして活躍しました。大学卒業後はカナダ、アメリカへ渡り、米国の4大メジャースポーツ(野球、バスケットボール、アメリカンフットボール、アイスホッケー)において、日本人として初めて正社員になり、米国Disney Sports Entertainment社を含め数々の会社で実績を積みました。その後は、約130年の歴史があり、MLB、WBCの公式試合ボールなどで有名なスポーツ用品メーカー「Rawlings社」の日本法人の初代社長&GMに就任、星野仙一氏(故人)と共同でアメリカプロ野球球団のオーナーにも就任するなど、アメリカと日本で3社を創業しました。現在は、日米のスポーツビジネス、スポーツマーケティングの分野でスペシャリストとして、多くの企業で顧問、コンサルティングを行っています。さらに、2007年から所有するアメリカマイナーリーグ(大谷選手の所属するエンジェルス系列)のプロ野球球団オーナーとして、今年も日本人のインターンシップ生を受け入れるなど、人材育成にも力を注いでいます。

【著 書】●『メジャーリーグに就職する方法』(2002年/きこ書房)
     ●『JD 日本を変えるジョブディスクリプション』(2021年/時事通信出版局)

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