05 REPORT

【国際センター主催】外国籍学生向けの就活支援セミナーが開催されました

2023年12月25日

▲UNIBIRD株式会社 代表取締役 エンピ・カンデル氏の講演の様子(クリックで拡大)

 2023年11月28日(火)、多摩キャンパスFOREST GATEWAY CHUO内の教室にて、国際センター主催による「外国籍学生向け就活支援セミナー」が開催されました。
 本学には大学卒業・大学院修了後に日本での就職を希望する外国籍の学生が多数います。しかし、「日本での就活では何をすればよいか分からない」「日本の企業は留学生を採用してくれるのか」「就職するために必要な資格はあるのか」「低学年時から備えること」等、さまざまな悩みや不安があるようです。
 本セミナーでは、そのような外国籍学生に向けて、日本での就活の実情や最新情報を紹介することで、卒業後の進路を考え、次の行動に移すきっかけとなるよう実施されました。

 前半では、留学生の就職支援や企業支援等を行っているUNIBIRD株式会社 代表取締役 エンピ・カンデル氏にご講演いただきました。後半には、日本企業の内定を得た正規留学生(文学部4年・経済学部4年)の2名が後輩に向けて、自身の体験やアドバイスを語りました。最後に、キャリアセンターの職員から、キャリアセンターの紹介・利用方法、留学生向けセミナー等について説明がありました。会場に集まった留学生たちは、熱心にメモを取りながら話を聞いていました。

 以下でセミナーの様子をご紹介します。

「すぐに差がつく!」日本企業の就活 総まとめ編
 エンピ・カンデル 氏(UNIBIRD株式会社 代表取締役)

  エンピ・カンデル氏は留学生として来日し、国内大学を卒業した後に、留学生の就職支援の業務に携わるようなったそうです。UNIBIRD(株)を起業してから現在までに、100以上の大学・日本語学校の支援を行うとともに、留学生採用に意欲的な企業(累計500社/年100社)をクライアントにもち、直接紹介で1000名以上の留学生を導いています。また、指導した80%以上の留学生を内定に導いた実績があります。近年は、紹介業にのみならず、特定技能の支援機関の登録や海外へ送り出し機関も設立し特定技能に関する分野にも携わっています。また、日本貿易振興機構(JETRO)において高度外国人材スペシャリストを務めるほか、全国で外国人採用に係る在留資格の講演も数多く行っています。

 今回の講演では、『「すぐに差がつく!」日本企業の就活 総まとめ』と題して、現在の企業における留学生の採用状況、日本での就職を希望する留学生が意識すべきこと、就活に必要なこと、就活中にやってほしい行動等について、わかりやすく具体的にお話いただきました。
 事前準備として、早い学年のうちから自己分析と業界分析を通じて自分の希望する仕事を明確にする、自分の考え・気持ちを伝える書類の作成する、就活の軸を作ること、伝えるための技術を磨くこと等を挙げました。そして、事前準備から実際の活動に至るまでの間には、大学のキャリアセンターを積極的に活用することを推奨しました。キャリアセンターではリアルタイムに就活情報を得られるだけでなく、就活に必要なさまざまなスキルを磨いたり、就活中のさまざまな相談にものってくれる、強い味方であると、講演を締めくくりました。

学部4年生による就活体験談とアドバイス

イ スンアさん(文学部情報社会学専攻4年) 韓国出身/IT系企業(職種:ITエンジニア)に内定

 学生スタッフとしてGスクエアの運営に携わっているイさんは、スタッフの先輩たちが就活する様子を見てきたこともあり、早い時期から就活を意識していたようです。
 「就活は3年夏からスタートし、3月には本選考を開始、4~5月に面接、6月に内定という流れでした。就活を終えてみて大切だと思うのは、企業選びの軸とガクチカ(学生時代に力を入れていること)を明確にすることです。就活は自分に何ができるのかをじっくり考える機会になったし、学部に関係なくさまざまな職種を志望できることもうれしかったです。他国での就活は分からないことも多いし、相談できる人が少ないと不安になるかもしれないけれど、焦らずに自分のペースで頑張ってほしいです。留学生だからできることもたくさんあるので自信をもって挑んでほしい」と、後輩たちにアドバイスしました。

付 道聡(フ ドウソン)さん(経済学部経済情報システム学科4年) 中国出身/IT系企業(職種:ITスペシャリスト)に内定

 付さんは、在学中に中央大学ボーカロイド研究会で副代表を務めたり、国内と北京の大手音声合成ソフトウェア開発企業でAI音源の編集・開発に携わってきました。
 「就活では、視野を広げてみようと、それまでの活動や実績とは別の道を模索するために、金融など、さまざまな企業のインターンシップにも挑戦しました。そこで自分に合う業界を絞りながら、効果的な就活の作戦を立てていきました。また、友人やキャリアセンターからアドバイスをもらったり、SNSを活用して同じような就活者との情報交換も励みになりました。うまくいかなくても失敗は学べる機会と考えながら、不採用で落ち込んだ気持ちを盛り立てたりもしました。さらに、AIツールを活用しながら自己分析や自分なりの答えを作りあげ、面接のために2万字以上の準備をして備えました。AIは日本語が苦手な留学生には活用できるツールだと思います。納得できる企業の内定を得て思うことは、自分自身をよく理解し、(企業の)記憶に残るキーワードを見つけることが重要」と、後輩たちにエールを送りました。

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