05 REPORT

努力によるナイスプレゼンテーション

2016年12月19日

努力によるナイスプレゼンテーション
 
大学院理工学研究科経営システム工学専攻博士課程前期課程2年
福井 優太(東京都立小松川高校)
 
HCI 2016 International(ヒューマンコンピューターインタラクション2016 インターナショナル)
2016年7月17日~21日
ザ・ウェスティンハーバーホテル(トロント・カナダ)
 
 
 私は7月17日から22日までカナダのトロントで開催された国際学会に参加しました。私がこの国際会議のオーラルセッションに参加することが確定したのは昨年の11月11日でした。参加が確定した当時、私は英会話に自信がなく、英語で研究内容の質疑応答をすることに対して不安を感じていました。そこで私は英会話に必要な英作文能力やリスニング能力を必死に鍛えました。具体的には毎日英作問題を解き、英語字幕で海外ドラマを見続けることで英作文能力やリスニング能力の基礎を身につけていきました。しかし、実際に外国人の方と英会話をしていないため、どうしても質疑応答への不安をぬぐうことはできませんでした。
 しばらくして、3月になると転機が訪れました。私が所属する研究室にイタリア人の留学生が3カ月間滞在することになったのです。私はこれを良い機会だと思い、時間が合う日は彼を積極的にランチに誘い、仲を深めていきました。そして彼がイタリアに帰国した6月には外国人と話すことに対してかなり自信がつき、英会話に対する不安が解消されました。そのため、残りの1カ月は英語の勉強を継続しながらも、発表用資料の準備に十分時間を割くことができました 。
発表風景

発表風景

 そして、7月18日の夕方に私と研究室のメンバーは滞在先兼発表会場であるトロントのウェスティンハーバーホテルに到着しました。そして発表当日、緊張はしていましたが入念に準備をしていたため、慌てることなく英語で発表を始めることができました。用意していたパワーポイントの資料を英語で説明し終わるとついに質疑応答の時間が始まりました。私の研究に興味を持って質問をしてくださる方がいるのか不安でしたが、私が発表したセッションの中では一番質問の手が挙がりました。そして、3人の質問者の質問は理解することができ、つたない英語で何とか答えることができました。しかし、4人目の方の質問は理解することはできたのですが、私がその質問に対して答えたいことをうまく英語で表現することができず、なかなか私の伝えたいことを理解してもらえませんでした。最終的にその方には何とか理解していただけたのですが、自身の英語の未熟さを痛感し、悔しい気持ちでいっぱいでした。

  しかしその後、セッション全体が終了して部屋を出ようとしていた時、2人目の質問者の方に声を掛けていただき、名刺を持っているか尋ねられました。その方は私の研究と同じ目的を持って研究をしているため、今後メールでやりとりをしたいとのことでした。そしてその時、その方に「ナイスプレゼンテーション」と言っていただき、私は研究を認められた喜びと努力による達成感を感じることができました。
 今回の国際会議では、研究活動と英語の勉強をより頑張りたいと思うことができ、非常に良い経験となりました。このような機会を与えてくださった中央大学、そして御指導くださった加藤俊一教授と研究室の皆様に深く感謝しています。

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