05 REPORT

誕生日に迎えた国際学会での発表

2020年01月01日

大学院理工学研究科経営システム工学専攻
博士課程前期課程2年
 
藤田 賢治  <東京都立三鷹高校出身>

■活動内容
学会名:17th Asian Network for Quality Congress 2019   
期 間:2019年10月21日(月)~10月25日(金)
場 所:タイ・バンコク
 
 2019年10月にタイのバンコクで開催された国際学会に参加し、口頭発表を行いました。バンコク空港に着くと、タイのムエタイ選手が膝蹴りをしている大きな写真が載った看板がありました。長年の格闘技経験を持つ指導教官の長塚豪己教授が、その膝蹴りは「テンカウ」という技で、ムエタイのなかでは最も有名な技の一つであると教えてくださいました。

 国際学会での発表は過去に二度経験していましたが、英語で発表することに慣れておらず、特に一度目は緊張で何度も噛んでしまったことをよく覚えています。今回は三度目の機会ということもあって、日ごろから教授からの愛の「テンカウ」を頂戴している私としては、今までよりも良い発表にしたいと思い、練習を重ねました。また、それだけでなく発表予定日は私の誕生日でもありました。そのため、発表がうまくいくよう、より一層練習に身が入りました。

▲最高の誕生日プレゼントをいただきました

 私たちの研究は、製品の故障時期の予測や劣化度合いの推定を行うための劣化モデルを提案することを目的としています。精度の高い故障時期の予測や劣化度合いの推定を行うことができると、設備や建造物などの部品の取り替えや、メンテナンスの最適なスケジューリングを行うことが可能になります。私たちの研究では、過去に提案されている有名かつ世界でも評価の高い劣化モデルよりも、より有用なモデルを提案することができました。

 本番の発表は、過去二回の発表と比べて落ち着いて行うことができたうえに、発表後に司会者の方から「自分の研究成果に満足しているでしょう?」とお褒めの言葉をいただくことができました。ここまでで十分充実した誕生日になったと満足感に浸っていましたが、うれしい出来事はそれだけではありませんでした。
 学会の閉会式で、研究の評価が上位約10%の著者に贈られる「Best Paper Award」をいただくことができたのです。まさか自分が表彰されるとは思ってもいなかったので、信じられない気持ちでしたが、ホテルの部屋に戻って一人になったときに、今までやってきた研究が評価されたことをうれしく思う気持ちがじわじわと湧いてきました。そして、それが最高の誕生日プレゼントになったと感じました。

 最後に、いつも学生の成長を第一に考えて熱心に指導してくださる長塚教授と、日々研究や学習に手厚いサポートをしてくださる中央大学の職員の方々に、深い感謝の意を表します。


 

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