05 REPORT

「『トビタテ!留学JAPAN』第3期生報告会@後楽園キャンパス」_報告レポート

2016年06月20日

↑理工学部生としてトビタテに参加した藤田さんによる報告。

 2016年6月14日(火)、後楽園キャンパスにて「トビタテ!留学JAPAN」第3期生報告会が開催されました。当日は第3期生・藤田 卓さん(理工学部5年)がトビタテでの留学体験を報告したほか、5月に多摩キャンパスで合格報告をした第4期生・大塚悠記さん(商学部3年)が駆けつけ、申し込みや面接時の様子といった合格までの道のりを発表しました。学生たちの発表前には国際センターから集まった理工学部生たちに向けて、 トビタテの制度やトビタテに参加するうえでの理工系の強み、

↑2016年8月からアメリカに派遣される大塚さんの発表。

今後のスケジュールについて説明がありました。
 なお、この報告会は後楽園キャンパスで2日間にわたり実施した留学促進イベントの一環で、翌6月15日(水)には理工学部都市環境学科教授 樫山和男による留学説明会「世界で活かそう理系の強み!」が行われました。

 第6期生 学内募集スケジュール
【学内説明会】
7月20日(水) 多摩キャンパス実施
7月21日(木) 後楽園キャンパス実施
【学内申込受付期間】
2016年9月21日(水)~9月30日(金) 17:00必着

第3期生 報告者

藤田 卓(フジタ スグル)さん/(理工学部5年)
コース名:自然科学系、複合・融合系人材コース
渡航地域:アメリカ
留学形態:交換留学+フィールドワーク(研究)
派遣期間:2015年8月21日~2016年5月13日
留学計画内容:ハワイ大学マノア校で現地の教育を体感+魚を研究+ジャパニーズカルチャークラブで日本文化を紹介


 大学入学当初から、「海外で通用する男になる」と留学を意識していましたが、英語に対するバックグラウンドはなく、海外の人と話をする機会もありませんでした。
 大学2年の時にTOEFLのスコアを上げるため、片道2時間をかけて多摩キャンパスに通って国際センターが主催する英語講座を受講していました。トビタテを知ったのは3年生になった時の第2期生募集で、申し込み締め切りの2、3週間前でした。トビタテ第2期生募集は見送り、この時期は中大の交換留学へ合格することに注力しました。3期の募集が始まり、留学計画書の制作を開始。トビタテでは実践活動をする必要があります。理系でもボランティアやインターンはできますが、やはりサイエンティストとしてはラボにいかなければと思い、研究所を探すことに。イギリス・シェフィールド大学とハワイ大学にある研究所の研究論文を読み、「私を雇って欲しい」とメールしました。スカイプ面接等を経てハワイ大学の研究所に入ると決めた後、トビタテの面接を受けました。
 トビタテの面接官は企業の方たちです。自分の研究について熱く語ったとしても、相手の心には響きません。そのため、理系ではない人へ噛み砕いて分かりやすく説明することを意識しました。また、過去の経験と現在の研究、留学を通じて将来したいことを筋立てて説明しました。通常は、夢を叶えるために何が必要か、なぜ留学する必要があるか、ボトムアップかトップダウンをして導き出していくかと思います。僕の場合は洞窟魚という魚の研究をしていて、研究室は海外のここにしかないとか、実験の設備がここだけとか、研究の第一人者がいるとか理由が述べられます。日本でも研究できると言われて答えに窮するようなら、トビタテを受けない方がいいと思います。それから、日本企業のお金で留学するからには、日本社会に還元することを意識してください。「この研究をすることによって将来はこんな薬が作れる」とか、「この分野で研究を応用できる」とか説明できるといいです。僕は留学したい理由を、3つ挙げました。1つは洞窟魚を研究して、社会に役立てる。2つ目は、将来は高校教師になる予定なので、ハワイ大学でアメリカの教育システムを体験し、日本の高校で海外の現状を伝える。3つ目は観光収入が多いハワイという土地で観光を学び、出身地である石川県を観光地として活性化させる。この3つを日本へ還元することとして説明しました。
 留学で感じたことをお話しします。まず語学・文化の壁がありました。英語力はずいぶん鍛えて留学に臨んだつもりでしたが、最初の1ヵ月ほどは先生とのディスカッションもままならなかったです。しかし、アメリカの教育現場はディスカッションが好きです。とにかく話すようにして、日常会話ができるようになったら次はディスカッション、ディスカッションができるようになったら、研究について語れるようにする、と現地で目標を立てながら勉強をしていました。次に感じたのは孤独との戦い。今でも現地の学生と交流を持っていますが、何かを一緒に創造したり成果を出したりする仲間ができたらよかったと思います。それから、時間の使い方は考えなければいけません。留学先で初めて1人暮らしをしてみて、計画を立てないと予定していたことが消化できないと分かりました。1人になると時間が多くある分、慣れない環境では思った以上に物事に時間がかかるということを皆さんにお伝えしたいです。これらは留学先での経験を活かし、より有意義に研究を進めたいと思います。

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