ロンドンにある日本料理店でお会いしました。喜田さんは、「これからの人材には“対人力”が必要」と仰いました。これは、喜田さんが山本山のヨーロッパオフィスをひとりで立ち上げ、あらゆる業務をこなしてきたという経験を通して痛感されたものです。
食を扱う仕事の難しさはその品質を分かってもらうことです。例えば、海苔などは外国の方は幼い頃から馴染んでいたわけではないので、その味の違いがわからないそうです。これを上手く説明することは非常に難しいため試行錯誤してらっしゃいます。
一番、印象に残ったのは、食は一生ついてくるというお話でした。これは、グローバルに活躍するとは言っても食に関してはどうしても生まれ育った国の味が恋しくなるというもので、グローバル化社会でも自国の食というのは切っても切れない縁なのだと感じ、興味深かったです。
喜田さんにお会いして感じたことは、人間は生まれ育った国の食を忘れることはできないということでした。